プロ入り1年目で年俸が「億」に──日本人ルーキーでは前代未聞の数字となる。バスケ日本代表で米ゴンザガ大3年の八村塁(21)は、6月20日(現地時間)のNBAドラフトにおいて1巡目全体9位でワシントン・ウィザーズからの指名を受けた。
「ベナン人の父と日本人の母をもつ八村は明成高校(宮城)でインターハイ3連覇を達成後、強豪・ゴンザガ大に進学。身長204センチ、体重108キロの体格でエースとしてチームを引っ張り、米大学バスケで最も優れたスモールフォワードに贈られるジュリアス・アービング賞を受賞しています」(スポーツ紙デスク)
八村は上位10位以内が予想されるトップ選手だけが招かれる「グリーンルーム」で指名を待つことになった。
驚かされるのは上位指名選手の年俸で、「1巡目1位なら7億円、10位前後で4億円が相場」(同前)なのだ。9位の八村の場合、最大年俸は4.9億円になる。他のプロスポーツと比べて群を抜いて高い。なぜそんなに稼げるのか。スポーツライター・友成那智氏はこういう。
「MLB(メジャーリーグ)選手約1200人に対し、NBA選手はたった450人。圧倒的に“狭き門”です。米国では大学バスケも大人気で、大卒ルーキーが即戦力になるのでいきなり高額年俸になる。一方、MLBは3年目までは大きく年俸が上がらない仕組みがある。エンゼルスの大谷翔平(24)があれだけ活躍して年俸7200万円ですから」
もちろん、八村の“真価”が問われるのはこれから。大谷のように衝撃的な活躍を見せ、さらなる“荒稼ぎ”で夢を見せてほしい。
※週刊ポスト2019年7月5日号