2000万円不足問題で老後資金や年金への関心が高まっているが、年金受給について注意すべきは65歳より前に「特別支給の老齢厚生年金」を受け取れる人だ。社会保険労務士の北山茂治氏が語る。
「特別支給が始まる年齢は生年月日によって異なります。対象者は支給開始年齢を迎える3か月前に、日本年金機構から『年金請求書』が届きます。受給権発生日(誕生日の前日)以降に交付された戸籍・住民票などの必要書類を揃えて年金事務所に郵送か持参します」
何歳からもらい始めるにせよ、この請求書を出すのがすべての基本。とくに65歳より早くもらう権利のある人は、申請しないで5年が経つともらえなくなるので大損になる。その権利があるのは、1961年4月1日生まれまでの人だ。
必要書類は以下の通りだ。
・戸籍謄本(戸籍の全部事項証明書)、戸籍抄本(戸籍の一部事項証明書)、住民票、住民票の記載事項証明書からいずれか1つ
・本人名義の通帳(コピー可)
・印鑑(認印可)
配偶者や18歳未満の子がいる場合はさらに以下のものが必要となる。
・世帯全員の住民票
・配偶者の年金手帳、基礎年金番号通知書、厚生年金保険被保険者証(コピー可)