今年10月に予定される消費税増税に伴って実施されるのが「年金生活者支援給付金」の支給だ。
これは世帯全員が住民税非課税で、前年の年金その他の収入が国民年金(基礎年金)の満額にあたる約78万円以下の人を対象に、月額最高5000円が年金に上乗せされる制度で、年金受給者の約3割にあたる約970万人に支払われる。
一般的な厚生年金受給者の場合、夫はもらえなくても、国民年金のみの妻は原則給付対象となる。だがここでも申請が不可欠だ。社会保険労務士の北山茂治氏が語る。
「今年9月に申請書付きの往復ハガキが送られるので、必要事項を記入してすぐに返送すると12月の振り込みから上乗せされます。妻宛ての郵便物もチェックを欠かさずに」
遅くとも年内に出せば、受給漏れはない。返送が年明けになると、請求した翌月分からしか受け取れないことに注意いたい。
この給付金は恒久的に支払われる。年6万円を30年にわたって受給すると総額180万円に達する。
ハガキに給付見込額の記載がある。保険料を40年納付していれば5000円、20年ならその半額(保険料免除期間があれば別の計算式)。加入期間から考えて「少なすぎる」と感じたら年金事務所に確認しよう。
※週刊ポスト2019年7月5日号