巨人の5年ぶりとなる交流戦優勝が懸かった6月23日のソフトバンク戦。エース・菅野智之(29)が初回から先頭打者弾を含むいきなりの4失点。さらに2回、先頭打者の9番ピッチャー・和田毅(38)に四球を出したところで、原辰徳監督(60)は“甥っ子”に早々と見切りを付けた。
攻撃陣も1点しか奪えず完敗──憤りを隠せない原監督は試合後、報道陣に対し「先頭打者に本塁打、四球、四球。リズムもへったくれもあったもんじゃないですね」と、まくし立てた。記者が質問しようとするや、「智之のことはこのぐらいでいいんじゃないですか?」と、有無を言わせぬ様子で遮った。
昨年末の就任当初は“のびのび野球”を掲げていた原監督だが、ここにきて公衆の面前で選手を叱咤する「公開説教」の場面が目立つ。
6月20日のオリックス戦では若手の重信慎之介(26)が対象になった。出塁した重信が二盗を試みる姿勢を見せなかったことが、指揮官の逆鱗に触れたのだ。攻撃終了後、ベンチで重信を呼びつけて叱責。テレビでもおよそ10秒にわたり、期待の若手が直立不動で青ざめた表情になる様子が映し出された。
はたして監督が選手を公開説教するのは、是か非か。特定の選手を厳しく叱るのは、選手全員をピリッとさせる手段だという声もあるが、一方で否定的な意見もある。