朝食を食べないと一日の集中力が下がり、仕事や勉強の能率が落ち、疲れやすくなる──そうした朝食の重要性は、年齢にかかわらずすでに常識となっている。
とはいえ、ただ「何か」を口に放り込めばいいというわけではない。秋葉原駅クリニックの大和田潔医師(総合内科・脳神経内科)は、「朝に食べるからこそ効果が大きい食材」として、意識的に特定のメニューを朝食に取り入れていた。
●大和田医師の朝食メニュー
・白ご飯+刺身(鉄火丼)
・卵の黄身
・とろろいも
・牛乳
ご飯の隣に焼き魚──和朝食の定番だが、魚の栄養を効果的に摂取するためには、「焼く」のは得策ではないという。大和田医師は、朝食には焼き魚でなく刺身の方がメリットが大きいと語る。
「魚油に含まれるDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)は、脳の細胞を守り、認知機能を維持・改善させる効果があります。また、血液をサラサラにする作用や脂肪の燃焼を助ける働きもあり、血中脂質を低下させます。
このDHAとEPAは、加熱すると減少してしまう性質があるため、焼き魚よりも刺身の方が摂取しやすい」