史実に残る美女たちの食生活には、その美貌を保つために食材や摂取法にこだわりぬいた貪欲な姿が垣間見える。時代・地域を超え、今でも共通しているのは、口に入れる食べ物が健美につながるということ。参考にして、健康で美しい体を手に入れてみては?
◆オードリー・ヘプバーン/ベジファーストで太らない体に
伝説のハリウッド女優の美容食は、私たちも実践しやすいものばかり。『歴史を織りなす女性たちの美容文化史』(講談社)の著書もある美容家のジェニー牛山さんはこう言う。
「母のメイ牛山が親しかった映画評論家の小森和子さんが、映画『ティファニーで朝食を』(1961年)などの撮影をしていた時期に彼女と撮影所でランチをする機会があったそうです。その時、山盛りいっぱいのサラダから食べ始めて、『これは私の太らないための美容食なのよ』と、話していたそう」
食事の最初に野菜を食べるベジファーストは現代でも浸透しているが、ヘプバーンが体重管理で実践していたのは納得だと白澤抗加齢医学研究所の所長で医学博士の白澤卓二さん。
「繊維質が多い野菜を先に摂ることで血糖値が上がりづらく、糖質の吸収が穏やかになるため太りにくくなります。ヘプバーンは家庭菜園で野菜作りをするほどの本格派だったようです」
◆マリリン・モンロー/生卵と牛乳のスペシャルドリンク
グラマラスなボディーに、甘い顔立ちは女性たちの憧れ。彼女は日々、体のラインを保つため、食生活にとても気をつけていたことを雑誌のインタビューで答えていた。
朝食は、生卵2個を泡立て、温めた牛乳に入れて飲むのを欠かさなかったそうだ。
「卵には筋肉のもとになる良質なたんぱく質と脂質がバランスよく含まれている、完全栄養食です。ダイエットにも効果的でリバウンドのしづらい体をつくります」(白澤さん)
いずれの美女も、口にするものにはこだわりがあったよう。食への探究心が美を育むのかも。
※女性セブン2019年7月11日号