猫にとっても現代はストレス社会のようで、近年、ストレスが原因で体調を崩す猫が増えているのだそう。
そのため、ストレスによる体への影響について、積極的に研究が行われている。ここでは猫が出すストレスサインや対処法について紹介する
猫はストレスを感じると、次のような反応や行動を見せるという。
・回避(目をそらす、体をよける、逃げるなど)
・反発(威嚇する、攻撃する、飛びつく、噛むなど)
・抑制(じっとして動かない、見張る、身を隠すなど)
・緩和(鳴く、においつけをするなど)
「これらの反応や行動が一時的なら、猫はストレスに対処できていることになります。しかし、持続的に続く、程度が強い、頻繁に見られるなどの場合は、ストレス度合いが強いので、なるべく早く対応してあげましょう」(藤井さん・以下同)
ストレスが影響して発症する病気として有名なのが「特発性膀胱炎」だ。これといった身体的な原因、例えば、感染症や尿石症などがないのに、血尿が出る病気だ。
ほかにも、嘔吐、下痢、食欲不振などの消化器症状や、過度にグルーミングをして脱毛したり、皮膚がただれるなどの症状を引き起こすこともある。
猫のストレスを解消するためには、ストレスの原因を取り除く必要がある。
「同居猫との相性が悪い場合は、部屋を分けたり、トイレ、餌、水などを同じ場所に置かずに、猫の数+1個ずつを用意し、離して設置する。さらに、猫が嫌がる音やにおいなどの刺激は控えましょう」
人間が猫を理解することも大切だ。スキンシップが好きな猫もいれば、苦手な猫もいる。その猫に合った接し方をし、干渉しすぎないようにしたい。
ストレスは百害あって一利なし。愛猫のストレスサインを見逃さないよう注意しよう。
◆飼い主がやりがちなNG行動チェックリスト
□猫の近くで掃除機をかける
□香りの強い芳香剤や香水、柔軟剤を使う
□猫のトイレの掃除を怠る
□猫が落ち着かない場所にトイレを設置する
□相性が悪い猫(または犬)と一緒に飼う
□頻繁に部屋の模様替えをする
□客をよく招く
※女性セブン2019年7月11日号