芸能

夢は米国のジャニー社長「実はダメだったメンバーはいない」

どんな子も必ず持っている個性や輝きを見つめたジャニーさん(写真/時事通信社)

 7月1日、嵐が記者会見を開き、ジャニーズ事務所のジャニー喜多川社長(87才)が解離性脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血で緊急搬送されていたことを発表した。病室には、嵐はもちろん、V6、関ジャニ∞、King & Prince、そしてジャニーズJr.のメンバーなど、多くのトップアイドルたちが駆けつけている。

 世代を超えて多くのアイドルたちに慕われるジャニーさん。その背景には「人間」を大切にする心があるという。

 2015年元日にNHKラジオ第1『蜷川幸雄のクロスオーバートーク』に出演したジャニーさんはこう語った。

「やっぱり人間には、それぞれいいところがあるの。だから“この子”って思ったら(面倒をみる)。マッチだって“何なのこの子?”って感じだった。でもね、ハートが伝わって来るんですよね。みんなそれぞれ若い人ってのは、本当に気持ちがありますね」

 ラジオで共演した演出家の蜷川幸雄さん(享年80)から「いい子だと思ってとったら実はダメだった、って子もいるでしょう」と聞かれた時もジャニーさんは「いない」と即答して、こう断言した。

「ぼくらは人間を扱っている。どんな子でも輝きやいいところを持っている」

「若い感性」を持ち続けていることも、若者たちから慕われる理由の1つだろう。

「ジャニーさんはJr.のレッスン場や芝居稽古場といった現場がとにかく大好きで、オフィスにほとんどいないから社長室がなかったほどです。

 若者の個性を何より大切にするかただけに、最近の若い男の子がみんな同じ髪形をしていることに不満を抱いて、“何の特徴もないから、いっそ坊主にすればいい”と言ったこともあります」(スポーツ紙記者)

 ジャニーさんが常に現場に向かうのは、「舞台」に懸ける熱い思いがあるからだ。音楽業界関係者はこう語る。

「そもそもジャニーさんのルーツは本場アメリカのショービジネスです。若い頃からミュージカルや芝居を見続けていて、とにかく舞台が大好きなんです。また、自分が舞台を楽しんできただけに、“ショーは観客を喜ばせるもの”という哲学を持っています。ジャニーさんは、観客の期待に応えることが自分の人生の役割だと信じているんです」

 ショービジネスに身も心も捧げたジャニーさんが最終的に目指すのは「アメリカ進出」だという。

「ジャニーさんは事務所の経営にはまったく興味がなく、あるのはファンに愛されるアイドルと舞台を作りたいという願いだけです。その上で長年の夢とするのは、自分を育ててくれたアメリカに進出すること。嵐がデビュー会見した場所がハワイだったことも、全米進出への強い思いの表れだと思います」(芸能関係者)

 全米進出を夢見るジャニーさんは、「ポスト・ジャニー」についてどう考えるのか。『AERA』(1997年3月24日号)のインタビューでジャニーさんはこう語っている。

《ジャニーが死んじゃったら、あとはないんじゃないかって言う人がいるの。マネジャーなしで、自分でやれる人間ばっかりなんですよ。まだ、ボクがいるから、遠慮してるとこ、あると思う。ボクいなかったら、それこそ大活躍できるんじゃないかなあ。だから、ボクが知らん顔して消えちゃったとしても、十分できますよ》

 生涯現役を貫くジャニーさん。彼が作り上げた少年アイドルとともに見つめる先には、今なお未知の世界が広がる。

※女性セブン2019年7月18日号

関連記事

トピックス

SNSで出回る“セルフレジに硬貨を大量投入”動画(写真/イメージマート)
《コンビニ・イオン・スシローなどで撮影》セルフレジに“硬貨を大量投入”動画がSNSで出回る 悪ふざけなら「偽計業務妨害罪に該当する可能性がある」と弁護士が指摘 
NEWSポストセブン
女優の広末涼子容疑者が傷害容疑で現行犯逮捕された(左/時事通信フォト)
広末涼子の父親「話すことはありません…」 ふるさと・高知の地元住民からも落胆の声「朝ドラ『あんぱん』に水を差された」
NEWSポストセブン
筑波大学の入学式に出席された悠仁さま(撮影/JMPA)
悠仁さま、入学式で隣にいた新入生は筑附の同級生 少なくとも2人のクラスメートが筑波大学に進学、信頼できるご学友とともに充実した大学生活へ
女性セブン
漫画家・柳井嵩の母親・登美子役を演じる松嶋菜々子/(C)NHK 連続テレビ小説『あんぱん』(NHK総合) 毎週月~土曜 午前8時~8時15分ほかにて放送中
松嶋菜々子、朝ドラ『あんぱん』の母親役に高いモチベーション 脚本は出世作『やまとなでしこ』の中園ミホ氏“闇を感じさせる役”は真骨頂
週刊ポスト
都内にある広末涼子容疑者の自宅に、静岡県警の家宅捜査が入った
《ガサ入れでミカン箱大の押収品》広末涼子の同乗マネが重傷で捜索令状は「危険運転致傷」容疑…「懲役12年以下」の重い罰則も 広末は事故前に“多くの処方薬を服用”と発信
NEWSポストセブン
『Mr.サンデー』(フジテレビ系)で発言した内容が炎上している元フジテレビアナウンサーでジャーナリストの長野智子氏(事務所HPより)
《「嫌だったら行かない」で炎上》元フジテレビ長野智子氏、一部からは擁護の声も バラエティアナとして活躍後は報道キャスターに転身「女・久米宏」「現場主義で熱心な取材ぶり」との評価
NEWSポストセブン
人気のお花見スポット・代々木公園で花見客を困らせる出来事が…(左/時事通信フォト)
《代々木公園花見“トイレ男女比問題”》「男性だけずるい」「40分近くも待たされました…」と女性客から怒りの声 運営事務所は「男性は立小便をされてしまう等の課題」
NEWSポストセブン
元SMAPの中居正広氏(52)に続いて、「とんねるず」石橋貴明(63)もテレビから消えてしまうのか──
《石橋貴明に“下半身露出”報道》中居正広トラブルに顔を隠して「いやあ…ダメダメ…」フジ第三者委が「重大な類似事案」と位置付けた理由
NEWSポストセブン
小笠原諸島の硫黄島をご訪問された天皇皇后両陛下(2025年4月。写真/JMPA)
《31年前との“リンク”》皇后雅子さまが硫黄島をご訪問 お召しの「ネイビー×白」のバイカラーセットアップは美智子さまとよく似た装い 
NEWSポストセブン
異例のツーショット写真が話題の大谷翔平(写真/Getty Images)
大谷翔平、“異例のツーショット写真”が話題 投稿したのは山火事で自宅が全焼したサッカー界注目の14才少女、女性アスリートとして真美子夫人と重なる姿
女性セブン
フジテレビの第三者委員会からヒアリングの打診があった石橋貴明
《中居氏とも密接関係》「“下半身露出”は石橋貴明」報道でフジ以外にも広がる波紋 正月のテレ朝『スポーツ王』放送は早くもピンチか
NEWSポストセブン
女優の広末涼子容疑者が傷害容疑で現行犯逮捕された
〈不倫騒動後の復帰主演映画の撮影中だった〉広末涼子が事故直前に撮影現場で浴びせていた「罵声」 関係者が証言
NEWSポストセブン