国内

ジェーン・スー×中野信子「なぜ男は女の容姿にこだわるか」

ジェーン・スーさんと中野信子さんが語る「男が女の容姿にこだわる理由」

 コラムニストのジェーン・スーさんと脳科学者の中野信子さんが膝を突き合わせて話し合った対談集『女に生まれてモヤってる!』が刊行された。話題を集めている同書の中から一部を紹介する。今回は、多くの男性が女性の容姿にこだわる理由について。中野さんによると、オスが重視するのは顔の善し悪しではなく、体のアノ部分でした!

 * * *
スー:好きになる相手の容姿に強くこだわるのって、男性のほうが多い気がするんだけど、どうかな。確かに面食いを自称する女性も多いけれど、結婚相手に選んだ人は別にイケメンじゃなかった、みたいな例はいっぱい知ってる。

中野:そもそも女性と男性では、異性を選ぶときに活動する脳の働きが違うんだよね。実は多くの女性は、あんまり相手の外見を重視していない。女性は前頭葉にある機能で、振る舞いや雰囲気で好ましく思う相手を判断しているらしい。じゃあ一方で男の人はどこで相手を選んでいるかって言うと、これは完全に視覚なんですよ。だから、「ただしイケメンに限る」っていうテンプレ(紋切り型)は完全なる誤解。「ただし美人に限る」という男側の認識が強いから、女もそうだろうと思い込んでいるんでしょうね。

スー:男性が容姿にそこまでこだわる理由は何なんだろう?

中野:進化上、容姿にこだわらなきゃいけない理由があったんでしょうね。これまでの人類の歴史では、子孫を多く残して、その子孫が多く生き延びた人がさらに生き延びているわけだから。どんなに強くて優れていても、子どもを残さなかった人の遺伝子はそこで終わり。次の世代には残らない。だから、今生き延びている人の遺伝子はとりあえず今の勝利者とも言える。そこを踏まえた上で、男の人の異性の選択基準が視覚だったということは、そう選ぶことが適応的だったということになる。ただし、かつてヒトのオスがメスを選ぶときの視覚の基準としては、顔の美醜よりもくびれがある体型だということのほうが重要だったというのが研究者たちのコンセンサス(合意)としてはあるようです。

スー:おっぱいよりくびれなんだ? お尻の大きいメスが魅力的とされていたけど、二足歩行になって前からお尻が見えなくなったからおっぱいの大きさが重要になったって話を聞いたことがあるけど。

中野:お尻が大きいって、つまりくびれがあるということにもつながるんですよ。ウエストとヒップの比率を指すウエストヒップレイショ(WHR)という有名な指標があるのですが、このWHRが0.6〜0.7の範囲に入る女性の子どもたちと、そうでない女性から生まれた子どもたちのIQを比較すると、WHRが0.6〜0.7の女性から生まれた子どもたちのほうがIQが有意に高かったんです、なぜか。

関連記事

トピックス

田村瑠奈被告(右)と父の修被告
「ハイターで指紋は消せる?」田村瑠奈被告(30)の父が公判で語った「漂白剤の使い道」【ススキノ首切断事件裁判】
週刊ポスト
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
暴力団幹部たちが熱心に取り組む若見えの工夫 ネイルサロンに通い、にんにく注射も 「プラセンタ注射はみんな打ってる」
NEWSポストセブン
10月には10年ぶりとなるオリジナルアルバム『Precious Days』をリリースした竹内まりや
《結婚42周年》竹内まりや、夫・山下達郎とのあまりにも深い絆 「結婚は今世で12回目」夫婦の結びつきは“魂レベル”
女性セブン
騒動の発端となっているイギリス人女性(SNSより)
「父親と息子の両方と…」「タダで行為できます」で世界を騒がすイギリス人女性(25)の生い立ち 過激配信をサポートする元夫の存在
NEWSポストセブン
宇宙飛行士で京都大学大学院総合生存学館(思修館)特定教授の土井隆雄氏
《アポロ11号月面着陸から55年》宇宙飛行士・土井隆雄さんが語る、人類が再び月を目指す意義 「地球の外に活動領域を広げていくことは、人類の進歩にとって必然」
週刊ポスト
九州場所
九州場所「溜席の着物美人」の次は「浴衣地ワンピース女性」が続々 「四股名の入った服は応援タオル代わりになる」と桟敷で他にも2人が着用していた
NEWSポストセブン
初のフレンチコースの販売を開始した「ガスト」
《ガスト初のフレンチコースを販売》匿名の現役スタッフが明かした現場の混乱「やることは増えたが、時給は変わらず…」「土日の混雑が心配」
NEWSポストセブン
希代の名優として親しまれた西田敏行さん
《故郷・福島に埋葬してほしい》西田敏行さん、体に埋め込んでいた金属だらけだった遺骨 満身創痍でも堅忍して追求し続けた俳優業
女性セブン
佐々木朗希のメジャーでの活躍は待ち遠しいが……(時事通信フォト)
【ロッテファンの怒りに球団が回答】佐々木朗希のポスティング発表翌日の“自動課金”物議を醸す「ファンクラブ継続更新締め切り」騒動にどう答えるか
NEWSポストセブン
越前谷真将(まさよし)容疑者(49)
《“顔面ヘビタトゥー男”がコンビニ強盗》「割と優しい」「穏やかな人」近隣住民が明かした容疑者の素顔、朝の挨拶は「おあようございあす」
NEWSポストセブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン