中国では建物の側を通る際、上から何が落ちてくるか分からないので要注意といわれる。中国広東省深セン市で今年6月、小学1年生の6歳の男児が母親に連れられて通学途中だったところ、20階建てのマンションから落下してきたサッシ製の窓が男児の頭部を直撃。児童は病院に運ばれたが、死亡するという忌まわしい事故が発生した。
警察がマンションの施工状況を調べたところ、窓の設置個所が緩んでいたことが分かり、工事ミスとして建設責任者を逮捕。児童の父母が100万元(約1650万円)の損害賠償訴訟を起こしている。中国紙「広州日報」が報じた。
被害者の男児はすぐに病院に緊急搬送され、集中治療室で24時間態勢で治療を受けたが、脳挫傷などで息を引き取った。
母親はひどく取り乱し、意識を失うなどしたため、男児の叔父が駆けつけ、マンションの施工会社関係者と交渉し、治療費は全額支払うことで合意したが、その後、見舞金として3000元(約5万円)を渡しただけで、その後は行方をくらましたという。叔父らが払った児童の医療費は約7万5000元(約124万円)だった。
このため、この叔父らは警察に被害届を提出。警察が調べたところでは、20階のマンションの寝室から窓が落下したことが分かったため、施工会社の責任者を逮捕し、近く裁判が開かれることになっている。
叔父や母親らはこれとは別に民事訴訟で会社側を相手取って賠償を求めることにしているという。