今年も暑い夏が到来する。その前に知っておきたいのが、熱中症対策だ。日々の対策には気軽に持ち運べる日傘が有効。日本洋傘振興協議会事務局長の田中正浩さんに、最新機能と選ぶポイントを聞いた。
ここ10年くらいの間に急速に機能性が進歩したという日傘。遮光やUVカットなどを表示する商品も多くなった。
「昔は光を跳ね返す白や淡色、熱を吸収する黒や濃色など、色の性質による遮光・遮熱でしたが、現在は生地の加工技術が進んで色に関係なく[遮光][遮熱][UVカット]の機能をより高めたものが出てきています。機能性×ファッション性で、選択の幅が広がっています。 また、片手で持ったままワンタッチで開け閉じができる[自動開閉式]、小型で[超軽量]の日傘などは、高齢のかたにおすすめです」
前出の協議会では傘の機能や品質に基準を設け、会員企業の遮光率99%以上の生地使用の傘に「遮光」マークを添付。99.99%以上を「一級遮光」としている。会員以外のメーカーも独自基準で遮光率を表示している。
「ただし、日傘が遮るのは上からの直射日光のみ。実際の使用場面では路面などからの照り返しもあり、遮光率が高くても熱中症や紫外線を完全に防げるわけではありません。それでも炎天下、日傘で熱や紫外線を除ける効果は絶大。木陰のようなホッとする空気感、日を遮りながら風が抜けるさわやかさは、帽子とはまた違った風情があります」
この日傘のよさを、ぜひ高齢男性にもすすめたいという。
「今の高齢男性には、世代的にも日傘はハードルが高いようです。でも最近の日傘男子ブームで一度使った人は、皆、その快適さに驚かれます。男性向けや家族で兼用できるデザインも増えていますから、ぜひ使ってみてください」
※女性セブン2019年8月1日号