国内

吉本騒動に好影響 貧困に喘ぐ若者を減らすことになったか

騒動は続く(撮影/平野哲郎)

 反社会勢力の宴席にギャラをもらって出演していた問題で芸能活動を自粛していた雨上がり決死隊の宮迫博之とロンドンブーツ1号2号・田村亮。2人が所属する吉本興業とは別に、独自に記者会見をした7月20日以降、ネットでは連日それらに関する話題で持ちきりだ。ネットニュース編集者の中川淳一郎氏が、吉本騒動によって浮き彫りになったことはなにか、あらためて考察する。

 * * *
 吉本興業の「闇営業」問題に関連した会見で、宮迫博之と田村亮は株を上げ、吉本興業及び岡本昭彦社長の株が大幅に下がった。ネットの風は元々宮迫と田村を叩く風潮だったが、一気に逆転し、「心を打った」などの好評価になっている。

 だが、元の問題は「反社と付き合いがあった」ことと「ギャラは貰っていない、と嘘をついた」ということである。そこをみんな忘れてないか? 日大アメフト部の悪質タックル事件や、レスリングのパワハラ騒動などを経て、「組織=悪」「そこに従う従業員・部下=可哀想」の構図が定着しているが、当初の問題が置き去りにされ、あくまでも吉本の組織の体質と岡本氏叩きになっている。その空気を作ることができたという点では、宮迫と田村は見事な会見をしたといえよう。

 それはさておき、今回の一連の騒動で仰天したのが、吉本に6000人ものタレントが所属している、ということである。お笑い芸人は売れれば大金持ちになれるものの、その割合は数パーセントだろう。しかも、その売れている者の多くは40代以上である。

 お笑い界は、ビートたけし、タモリ、明石家さんまの「ビッグ3」がいまだに君臨しており、その下にダウンタウンや今田耕司がいる。結局芸人は地上波テレビに出てなんぼのところがあるため、もう枠は埋め尽くされている。

関連記事

トピックス

俳優の竹内涼真(左)の妹でタレントのたけうちほのか(右、どちらもHPより)
《竹内涼真の妹》たけうちほのか、バツイチ人気芸人との交際で激減していた「バラエティー出演」“彼氏トークNG”になった切実な理由
NEWSポストセブン
ご公務と日本赤十字社での仕事を両立されている愛子さま(2024年10月、東京・港区。撮影/JMPA)
愛子さまの新側近は外務省から出向した「国連とのパイプ役」 国連が皇室典範改正を勧告したタイミングで起用、不安解消のサポート役への期待
女性セブン
11月14日に弁護士を通じて勝田州彦・容疑者の最新の肉声を入手した
《公文教室の前で女児を物色した》岡山・兵庫連続女児刺殺犯「勝田州彦」が犯行当日の手口を詳細に告白【“獄中肉声”を独占入手】
週刊ポスト
チョン・ヘイン(左)と坂口健太郎(右)(写真/Getty Images)
【韓国スターの招聘に失敗】チョン・ヘインがTBS大作ドラマへの出演を辞退、企画自体が暗礁に乗り上げる危機 W主演内定の坂口健太郎も困惑
女性セブン
昭和の男たちを熱狂させ、虜にした菅原文太さん
【菅原文太さん・没後10年】評伝著者の松田美智子氏が振り返る、文太の「飢え」が『仁義なき戦い』で弾けた時代
週刊ポスト
第2次石破内閣でデジタル兼内閣府政務官に就任した岸信千世政務官(時事通信フォト)
《入籍して激怒された》最強の世襲議員・岸信千世氏が「年上のバリキャリ美人妻」と極秘婚で地元後援会が「報告ない」と絶句
NEWSポストセブン
「●」について語った渡邊渚アナ
【大好評エッセイ連載第2回】元フジテレビ渡邊渚アナが明かす「恋も宇宙も一緒だな~と思ったりした出来事」
NEWSポストセブン
三笠宮妃百合子さま(時事通信フォト)
百合子さま逝去で“三笠宮家当主”をめぐる議論再燃か 喪主を務める彬子さまと母・信子さまと間には深い溝
女性セブン
氷川きよしが紅白に出場するのは24回目(産経新聞社)
「胸中の先生と常に一緒なのです」氷川きよしが初めて告白した“幼少期のいじめ体験”と“池田大作氏一周忌への思い”
女性セブン
多くのドラマや映画で活躍する俳優の菅田将暉
菅田将暉の七光りやコネではない!「けんと」「新樹」弟2人が快進撃を見せる必然
NEWSポストセブン
阪神西宮駅前の演説もすさまじい人だかりだった(11月4日)
「立花さんのYouTubeでテレビのウソがわかった」「メディアは一切信用しない」兵庫県知事選、斎藤元彦氏の応援団に“1か月密着取材” 見えてきた勝利の背景
週刊ポスト
騒動の発端となっているイギリス人女性(SNSより)
「父親と息子の両方と…」「タダで行為できます」で世界を騒がすイギリス人女性(25)の生い立ち 過激配信をサポートする元夫の存在
NEWSポストセブン