“競馬界のアイドル”といえばJRAの女性騎手で初めてGIに騎乗した藤田菜七子(21)だが、近い将来“世代交代”が起きるかもしれない。
競馬関係者の間で「藤田を凌ぐ可愛さ」と評判の女性騎手の卵がいる。今年4月にJRA競馬学校・騎手課程に入学した今村聖奈(15)だ。
受験者110人中、合格者9人(女性は今村のみ)という難関を突破し、2001年に中山大障害(J・GI)を制した今村康成・元騎手を父に持つ“サラブレッド”。
3姉妹の長女で本格的に乗馬を始めたのは小学校5年生からだといい、インタビューでは、「元騎手である父の姿を見て、私もお父さんみたいなかっこいい騎手になりたいと思いました」と話している。競馬評論家の阿部幸太郎氏が語る。
「このあと騎手課程で約3年間のカリキュラムをこなしたのち、騎手免許試験を受けることになりますが、今村さんはお父さんからも色々と教育を受けてきたと思いますし、順調に行けば3年後にJRAの女性騎手としてデビューするでしょう。そうなればお父さんが調教助手をしている厩舎に入るのではないでしょうか」
現在、JRAに所属する女性騎手は藤田1人だけだが、彼女は「メディア嫌い」で知られている。
「取材中に笑顔を見せない藤田より、今村のほうが記者受けがいい。競馬学校の入学式でも報道陣に『JRAの女性騎手で最初にGIを勝ちたい』と藤田への対抗心をのぞかせた。デビューが待ち遠しい」(スポーツ紙競馬担当記者)と、すでに競馬記者たちは今村に熱視線を送っている。
3年後にゲートが開く“鞍上のオークス”、先行する藤田先輩との競り合いが楽しみだ。
※週刊ポスト2019年8月9日号