夏休みに入り、帰省で、旅行で出かける機会の多いこの季節。子供たちを狙った事件が後を絶たない。
防犯アドバイザーの京師(きょうし)美佳さんは、以下のようにアドバイスする。
「小さいうちから、実際の事件について話したり、子供の防犯教室に参加したりして、危険な目に遭ったらすべきことを教えておくのが大切です。また、大人でさえ恐怖で大声が出ないことが多いので、大声を出す練習をしておきましょう。たまには河原で大声を出して遊ぶのも、いざという時に役立ちます。また、防犯ブザーの使い方にも慣れておきましょう」
とアドバイスする。
外出先で子供がどういう行動を取るよう教えるべきか、その答えをまとめた。
【Q.】中学生にもなれば、車内で少し留守番させても大丈夫?
【A.】No
幼い子供でなければ、エアコンを誤って止めて熱中症で死亡する事故などは防げる。だが、静岡県で不審者が車に乗り込み、拉致された事件が起きている。「やむを得ずその場を離れる場合はドアロックを忘れずに」(京師さん、以下「」内同)
【Q.】海水浴場で迷子に。誰に声をかけさせる?
【A.】中年の女性
人が大勢いて、その場を管理している人が誰かわからない場合、母親と同世代か、もっと年上の女性に声をかけるのがベスト。若いカップルや高齢の男性も頼りになりそうだがなぜ「中年の女性」なのか。
「女性は母性本能があるため、見知らぬ子供でも助けてくれる可能性が高いんです」。若い女性は対処法に困ってしまう場合もある。「6月に84才の男が女児にキスして逮捕されたように、たとえ年配であっても、男性は性犯罪の危険があるので避けましょう」。
【Q.】男の子なら、外出先でひとりでトイレに行っても心配ない?
【A.】No
近年、男の子も幅広い世代で性犯罪に巻き込まれている。福岡県では3才の男児が店のトイレで性被害に。「入り口で別れる際、『ここで待っているよ!』など大声で言い、監視の目を犯人に悟らせましょう」。
【Q.】子供が乱暴された。どこに相談する?
【A.】警察
被害を周りに知られたくない気持ちが働くが、犯人が野放しになるので泣き寝入りはNGだ。そして、伝えるべきは学校やママ友ではなく警察である。
「同じ女子生徒に複数回わいせつ行為をした事件が福岡県であったばかりですが、警察なら第三者に漏れる危険性は低く、女性警察官が対応する場合も増えています」。
被害者に寄り添う捜査が進みつつある。
※女性セブン2019年8月15日号