紺のジャケットに白のストレートパンツという格好で、ポケットに手を入れながら進む。帽子とマスクの間にはトレードマークのサングラスではなく、黒縁の眼鏡が覗く。夜の闇に紛れて歩くその男性は、タモリ(73才)だ。
7月中旬夜7時30分頃、都心の大通りを少し入った小道で、運転手付きの車から降りたタモリ。どこか人目を警戒するように、そろりそろりと歩を進め、路上に停車している車にまで注意を払う。直線距離にして100mほどの道で、途中の坂を下っては上り、遠回りを重ねながら、やがてとある瀟洒なマンションへと消えて行った。
その少し前、タモリが乗っていた車からは、スラリとした長身の女性が降りていた。女性が先に辿り着いていたのは、タモリが入ったのと同じマンションだ。
その後約2時間、ふたりは同じ屋根の下で過ごした。ある日は、タモリの車が彼女の自宅近くに止まると、エントランスから小走りで出て来た彼女を乗せ、銀座の有名飲食店が入るビルへ。またある日は、ふたりを乗せた車が高級飲食店が集まる西麻布の雑踏に消えた──。
逢瀬の頻度は“週一ペース”。いずれもタモリは帽子にマスクという“完全防御”だった。ちなみに女性は彼が49年連れ添った妻ではない。いったい、どんな関係なのだろうか。
タモリは芸能界きっての愛妻家として知られる。早稲田大学中退後、地元の福岡で保険外交員として働き始めた時の2年先輩のOLが、後に妻となるA子さんだった。1970年に結婚。タモリは保険外交員を辞め、観光会社やボウリング場の支配人などの職を転々とした。