私たちの体は食べた物で作られている。よくも悪くも、毎日の料理に使う食材やレストランでの外食、コンビニで買った総菜やお菓子などがダイレクトに影響するのだ。
何も知らないまま危険な食事を長期間続けていると、がんや生活習慣病、うつ病などあらゆる重大疾患にかかるリスクがある。
◆色が鮮やかな加工肉は発色剤の相乗毒性でがんに
ソーセージやハム、ベーコンは朝の食事に欠かせない食材だが、2015年10月に発表された国際がん研究機関(IARC)の調査結果によると、「加工肉を継続して毎日50g摂取すると、大腸がんのリスクが18%高くなる」という。
一方で、厚生労働省の「国民健康・栄養調査(2013年)」によると、日本人の加工肉の平均摂取量は1日13gと低い。さほど問題がないと感じるが、決してそうではない。消費者問題研究所代表の垣田達哉さんが指摘する。
「“加工肉13g”というのは、ソーセージなら半分から1本、ハムなら2枚の分量です。朝食でハムエッグを食べて、お弁当にソーセージが1本でも入っていたら、すでにオーバーです。日本人の平均摂取量の範囲内でおさまっている人は、実は少ないのではないでしょうか」
加工肉が危険といわれる理由の1つは、含まれる添加物にある。食品ジャーナリストの郡司和夫さんが言う。
「ハムやソーセージには、発色をよくして、おいしそうに見せるために発色剤として『亜硝酸ナトリウム』が使われていることが多い。亜硝酸ナトリウムは、別の物質と組み合わさると毒性が高まる『相乗毒性』があることがわかっています。人の胃の中や食肉そのものに含まれる『アミン類』という物質と結合すると、『ニトロソ化合物』という強い発がん性物質が生成されるため、欧州では規制しようという動きがあります」
加工肉の形を整える結着剤である「リン酸塩」も要注意。郡司さんが続ける。