ライフ

重病を察知する自覚症状 突然始まった「頭痛」には要注意

大学受験で地方の国公立大医学部を目指す傾向が年々強まっている

重病の可能性を見極めよ

 病院の診察室に入ると、医師は決まって最初にこう尋ねる。「今日はどうされましたか?」──その時、ほとんどの患者は何気なく自覚症状を伝えている。しかし、医師は頭の中で「重病につながる“別の体調異変”がないか」と常に頭を巡らせている。

『診断力を鍛える! 症候足し算』(羊土社)の著者で、富山大学附属病院総合診療部准教授の北啓一朗医師(総合内科)が説明する。

「ひとつの症状だけから病気を診断することはできません。そこで『主な症状(主訴)』に加えて『+αの症状(随伴症状)』を聞くことが大切になります。

 たとえば、同じ頭痛という症状でも、それに伴う別の症状や情報次第では、脳ではなく別の臓器の疾患を考える必要があります。このように、患者さんの話す病歴情報は適切な身体診察や検査を選択するための重要な手がかりになる」

 北医師が著わした『症候足し算』は、総合診療医が問診時に思い浮かべるべき「自覚症状の組み合わせ」のパターンが記され、“診断のプロ”たちが参考にしている指南本だ。別掲の表では、『症候足し算』をもとに、患者にも分かりやすい表現で、自覚症状の“組み合わせ”を一覧化した。

 自覚症状の組み合わせをチェックする際には、その症状が「いつ、どれくらいの頻度で起きたか」が重要だと、北医師は語る。

「病気によって症状の始まり方が異なりますし、その症状が『徐々に悪化するのか、波があるのか』『痛んだり、治ったりするのか』といった経過の違いによっても、疑うべき病気が変わってきます」

関連キーワード

関連記事

トピックス

夜の街にも”台湾有事発言”の煽りが...?(時事通信フォト)
《“訪日控え”で夜の街も大ピンチ?》上野の高級チャイナパブに波及する高市発言の影響「ボトルは『山崎』、20万〜30万円の会計はざら」「お金持ち中国人は余裕があって安心」
NEWSポストセブン
東京デフリンピックの水泳競技を観戦された天皇皇后両陛下と長女・愛子さま(2025年11月25日、撮影/JMPA)
《手話で応援も》天皇ご一家の観戦コーデ 雅子さまはワインレッド、愛子さまはペールピンク 定番カラーでも統一感がある理由
NEWSポストセブン
大谷と真美子さんを支える「絶対的味方」の存在とは
《ドッグフードビジネスを展開していた》大谷翔平のファミリー財団に“協力するはずだった人物”…真美子さんとも仲良く観戦の過去、現在は“動向がわからない”
NEWSポストセブン
山上徹也被告(共同通信社)
「金の無心をする時にのみ連絡」「断ると腕にしがみついて…」山上徹也被告の妹が証言した“母へのリアルな感情”と“家庭への絶望”【安倍元首相銃撃事件・公判】
NEWSポストセブン
被害者の女性と”関係のもつれ”があったのか...
《赤坂ライブハウス殺人未遂》「長男としてのプレッシャーもあったのかも」陸上自衛官・大津陽一郎容疑者の “恵まれた生育環境”、不倫が信じられない「家族仲のよさ」
NEWSポストセブン
悠仁さま(2025年11月日、写真/JMPA)
《初めての離島でのご公務》悠仁さま、デフリンピック観戦で紀子さまと伊豆大島へ 「大丈夫!勝つ!」とオリエンテーリングの選手を手話で応援 
女性セブン
11月24日0時半ごろ、東京都足立区梅島の国道でひき逃げ事故が発生した(読者提供)
《足立暴走男の母親が涙の謝罪》「医師から運転を止められていた」母が語った“事件の背景\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\"とは
NEWSポストセブン
大谷翔平が次のWBC出場へ 真美子さんの帰国は実現するのか(左・時事通信フォト)
《大谷翔平選手交えたLINEグループでやりとりも》真美子さん、産後対面できていないラガーマン兄は九州に…日本帰国のタイミングは
NEWSポストセブン
高市早苗首相(時事通信フォト)
《日中外交で露呈》安倍元首相にあって高市首相になかったもの…親中派不在で盛り上がる自民党内「支持率はもっと上がる」
NEWSポストセブン
11月24日0時半ごろ、東京都足立区梅島の国道でひき逃げ事故が発生した(現場写真/読者提供)
【“分厚い黒ジャケット男” の映像入手】「AED持ってきて!」2人死亡・足立暴走男が犯行直前に見せた“奇妙な”行動
NEWSポストセブン
高市早苗首相の「台湾有事」発言以降、日中関係の悪化が止まらない(時事通信フォト)
「現地の中国人たちは冷めて見ている人がほとんど」日中関係に緊張高まるも…日本人駐在員が明かしたリアルな反応
NEWSポストセブン
10月22日、殺人未遂の疑いで東京都練馬区の国家公務員・大津陽一郎容疑者(43)が逮捕された(時事通信フォト/共同通信)
《赤坂ライブハウス刺傷》「2~3日帰らないときもあったみたいだけど…」家族思いの妻子もち自衛官がなぜ”待ち伏せ犯行”…、親族が語る容疑者の人物像とは
NEWSポストセブン