8月16~25日の日程でブータンを訪れている秋篠宮夫妻と悠仁親王。中学1年生の悠仁親王にとって、これが初めての海外訪問となる。ワンチュク国王と面会するほか、織物博物館、仏教寺院などを見学。日本から派遣された青年海外協力隊員とも面会する予定という。親子で異国の文化と触れ合う貴重な機会だ。
しかし、普通の家族旅行とは大きく違っていたのが“移動手段”だった。皇室担当記者がいう。
「秋篠宮さまは、紀子さま・悠仁さまとは別の便の民間機でブータンへ入られた。帰国時も親子で違う便に搭乗することになっています。
皇位継承第1位である皇嗣の秋篠宮さまと第2位の悠仁さまがご一緒に海外へ行かれるというのは、皇室の歴史の中でも前例がありません。万が一の事故などのリスクを考えれば、同じ飛行機に乗るのを避けての移動はやむを得ない判断だったようです」
親子3人の旅行なのに、一緒の飛行機に乗れないなんて……。外遊に限らず、皇族の外出に関しては“厳しい制約”があるようだ。皇室ジャーナリストの神田秀一氏がいう。
「昭和、平成の皇室を長く取材してきましたが、天皇陛下と皇太子殿下、秋篠宮殿下がどこかへ移動する際、飛行機や列車などに同乗・同席することはありませんでした。明文化された決まりがあるわけではありませんが、天皇や皇位継承者が同時に不測の事態に巻き込まれることがないように長く受け継がれてきた慣例です。
また、宮内庁は天皇陛下と皇位継承者が外出先で一緒になることも極力避けるようにしています。葉山御用邸や那須御用邸などで天皇家が一堂に会することはありますが、その時も別々の交通手段で現地に向かいます」