夏本番を迎え、連日の猛暑が続くなか、工事は仕上げを迎えている(8月9日撮影)。7月に天然芝を敷きつめる作業が終わり、空から見ると鮮やかな緑色が目を引く。
建築アナリストの森山高至氏が解説する。
「5色に配色された観客席は、無人でもまるで満席のように見えますね。南側の屋根は、一部がガラス製になっています。これは、芝の生育に必要な日照を確保するためで、芝生に映る影からも、太陽光が射し込んでいるのがわかります。
建築費を抑えたため、観客席に冷暖房の設備はありません。屋根のつけ根部分にある大庇から外気を取り込み、内部の熱い空気をフィールドから逃がす構造になっています。さらに観客席付近には、185台の大型送風機を設置。霧を散布するミスト冷却設備も、ゲート付近の8か所に設置されます」
8月に工事が始まった陸上用トラックは、9月には完成する予定だ。
■撮影/小倉雄一郎
※週刊ポスト2019年8月30日号