結婚の「分岐点」をレポートするシリーズ。今回は、「長すぎた春」の破局の後に、結婚を決意したアラフォー男性の本音を聞く。なぜ、長く付き合った次の恋は結婚に結びつきやすいのか?
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◆8年同棲、でも「結婚する気はなかった」
大手メーカーで営業マンとして働く健人(けんと)さん(38歳)。休日は仲間とフットサルで汗を流し、年1回はフルマラソンを走るスポーツマンでもある。アラフォーながらスリムな体型を維持し、爽やかな笑顔は「すごく良く言えば星野源に似ていると言われる」。プライベートでは昨年入籍し、新婚生活を楽しんでいる。
「結婚してから、今のところ何の不満もないですね。公私ともに充実してるって、こういうことを言うんだなあと、初めて実感しました(笑)。40歳くらいまでに子供ができればいいなって妻と話しているんです」
妻は、一年ほど前に仕事先で出会った、5歳歳下の女性。ただ、出会った時、健人さんには恋人がいた。それも8年付き合っていた女性が。
「しかも同棲していたんです。30前くらいから、ずっとですね。でも、僕は結婚する気はなくて、別れないといけないんだけど、彼女に言い出せなくて、数年間はもやもやしていました。妻と出会ったことが後押しになって、ようやく別れて、そうしたら、あっという間に結婚、ということになったんです。縁ってこういうことなんですかねえ」
健人さんが使った“縁”という言葉。もやもやしていた時期に妻と出会ったのは、“縁”という不可思議なめぐりあわせだったのかもしれない。だが、確かなこともある。元カノとは結婚する気がなかったことだ。「長すぎた春」が破局を迎えるという話は少なくない。健人さんの言い分を聞いた。