季節の変わり目、年末、引っ越し、そして遺品整理…まさに「人生の半分は片付け」だ。もし家中にあふれ返るモノにお悩みなら、その原因はモノが多いことではなく、“脳に合わない片付け方”かもしれない。片付けのプロが編み出した、“脳タイプ別片付け術”とは。
“1年着ていない服は捨てる”“ときめかないモノは捨てる”──流行している片付け法は「捨てなければ片付けられない」という前提のものが多い。家の中をきれいにするためには、「今は使わないけれど、いつか使いそうなモノ」も手放さなければならないのだろうか?
片付け・収納のプロを育成する一般社団法人日本ライフオーガナイザー協会・代表理事で『利き脳片づけ術』(小学館)の著者・高原真由美さんは、片付けが苦手な人ほど、モノは捨てない方がいいとアドバイスする。
「従来の捨てる片付け法は、合理性を重視する“左脳タイプ”の考え方に由来しています。統計的に、日本人は4人に1人が感情を重視する“右脳タイプ”のため、それらの人がこの捨てる片付けをしようとすると、ストレスを感じてしまいます。ですから、片付けてもすぐに散らかってしまうのです」(高原さん・以下同)
モノに対する価値観や向いている片付け方は、脳の癖によって違うと高原さんは続ける。今までの片付け方ではうまくいかなかった人は、自分の「脳タイプ」に合わないやり方で行っていた可能性が高いのだ。
「手放すことに躍起にならず、自分に合った基準でモノを仕分け、収納していくこと。自分に合ったやり方を選べば、片付いた状態を維持することも簡単になり、散らかっても元に戻しやすいはずです」
自分にどんな片付け方が向いているのかは「利き脳チェック」で確認できる。