隣国だから、友として親しく付き合わなければならない──そんな“固定観念”を一度、考え直すべき時期なのかもしれない。
韓国の「反日」が止まらない。徴用工問題での国際法を無視した賠償請求、海上自衛隊の哨戒機へのレーダー照射などに続いて、文在寅政権は日韓で軍事機密のやり取りを可能にしてきたGSOMIA(軍事情報包括保護協定)の破棄まで一方的に決定してしまった。
いくら日本側が法と論理、正当な手続きを通じて関係を構築しようとしても、それが通じないのである。
韓国経済界の危機感は強い。文在寅大統領は日本が輸出管理強化を打ち出した直後の7月10日、ヒュンダイやサムスン、ロッテなど大手30社のトップを集め、「前例のない緊急事態。どう打開すべきか意見を聞きたい」と呼び掛けたが、“超大物”は会合に参加すらしなかった。
「サムスン電子の実質トップである李在鎔副会長、日本に幅広い人脈のある韓国ロッテグループの辛東彬会長が会合を欠席。理由は日本への出張でした。財閥トップは“文在寅の言うことを聞いて日本との関係が悪化したら韓国経済のほうが危うい”とわかっているのでしょう」(経産省関係者)
韓国財界トップには、勝算なき経済戦争であることが見えているのかもしれない
※週刊ポスト2019年9月13日号