昨年9月15日、全身がんとの長い闘病生活の末、惜しまれながら亡くなった樹木希林さん(享年75)。その一周忌が近づいている。
この1年、生前の樹木さんの言葉を集めた多くの本が出版され、テレビ番組でも特集が幾度となく組まれて、彼女の生きざま、死にざまが注目され続けてきた。
一周忌の5日前となる9月10日には『樹木希林さん特別番組 おもしろうて、やがて不思議の、樹木希林』(テレビ朝日系)と題した追悼番組が放送され、生前親交のあった広瀬すず(21才)、黒柳徹子(86才)、阿部寛(55才)らが、インタビューで樹木さんとの思い出を語るという。
昨年9月30日に営まれた樹木さんの葬儀・告別式の参列者は約1500人。一周忌にも多くの人が集まることが予想されるが、あるテレビ局関係者は「一周忌はやらない予定だと聞いています」と話す。
「ロンドンに住んでいる娘の内田也哉子さん(43才)・本木雅弘さん(53才)一家はしばらく日本にいましたが、7月末にロンドンに帰り、命日には日本にいないようです」(テレビ局関係者)
一般的には営むのが“当然のこと”とされている一周忌。それをやらないのは、樹木さんの思いを推し量ってのことだという。
「樹木さんは生前、さまざまな出版依頼をすべて断っていました。周囲には“『老い』とか『死』とかそういうテーマの取材依頼がたくさんきて、困っちゃうのよ。何も話すことなんてないのに”と漏らしていたほどです。ところが、亡くなった後になって樹木さんの本が何冊も刊行され、ベストセラーになった。このことを也哉子さんは複雑な思いで受け止めているようで、“こんなことになって、母は本当は喜んでいないのではないか”と考えているそうなんです」(別のテレビ局関係者)
そんな経緯があり、也哉子さんは一周忌をやらないことを決めた。
「也哉子さんは“もし一周忌をやれば今以上に騒がれてしまい、母の本意とますますかけ離れてしまう”“形にこだわらない方が、母らしい”とも話していました」(也哉子さんの知人)
生前、「死に方は勝手にさせてよ」と話していた樹木さんにとって、「何もしない」ことが何よりの供養なのかもしれない。
※女性セブン2019年9月19日号