新元号に変わって4か月。そろそろ「令和初の新米」が収穫され、市場に流通し始めている。近年は「コシヒカリ」「あきたこまち」などおなじみの銘柄以外にも、今年から本格的に流通がスタートする「富富富(ふふふ)」(富山)や、2018年デビューの「雪若丸」(山形)、コシヒカリの後継米「いちほまれ」(福井)など全国から様々な“注目ルーキー”が登場している。
せっかく美味しいお米を選ぶのだから、「炊き方」や「保存法」にもこだわりたい。
これら新銘柄を美味しく食べる炊き方のコツとして、生米はごしごしと「研ぐ」のではなく、さっと「洗う」のがいいと、「五つ星お米マイスター」の資格を持つ「玄米耕房 亀太商店」代表の市野澤利明氏はアドバイスする。
「ごしごし研ぐとお米の美味しい部分であるデンプン成分が失われてしまいます。最近では精米機の性能が上がり、生米に小糠が残らなくなっているので、2~3回優しく洗うだけで十分なのです」
室内でお米を常温保存している人は多いが、五つ星お米マイスターの資格を持つ米専門店「スズノブ」代表の西島豊造氏は「野菜室に入れておくのが正解」という。
「お米は精米したてが最も美味しく、その味は最大で2週間ほど保てる。もっと長持ちさせたい場合、冷蔵庫に入れることでお米が『冬眠状態』になり、1か月半ほどまで美味しい状態を保てるようになります。逆に、常温で保存していると乾燥してボロボロになってしまうことがある。1食ずつファスナー付きポリ袋に空気を抜きながら移し、冷蔵庫の野菜室に保存すれば美味しさが3倍長持ちします」
令和初の食欲の秋。どの新米も試したくて、つい食べ過ぎちゃうのが心配です!
※週刊ポスト2019年9月20・27日号