1万円の豪華熟女写真集の老舗として、多くのファンを集めてきた富士出版。その30年超にわたる歴史の中で、最も人気を博したモデルが、久保千代子さんだ。
久保さんのデビューは2000年刊行の写真集『三十路の女』。9人の一般女性のうちの1人として登場した。34歳・専業主婦・子供2人という情報しか記されなかったが、その美貌と上品な佇まいで人気が沸騰し、同作は大ヒット。黒いワンピースに身を包んだ彼女の写真は同社の週刊誌広告に使用され、富士出版のアイコンとして男性ファンの目に焼きつけられた。
その後、久保さんは2006年刊行の『熟女ひとり旅─新・三十路の女』の出演を最後に表舞台から去った。彼女の出演2作を再構成したデジタル写真集『富士出版 久保千代子伝説』の発売で、「生きる伝説」は永遠となった──。
※週刊ポスト2019年10月4日号