2017年にヤクルトで二軍コーチ、2018年に一軍コーチをつとめた野球解説者の野口寿浩氏(48)が、プロ野球シーズン開幕前の『週刊ポスト』3月15日号で予想した新人王は、セ・リーグが村上宗隆(ヤクルト)、パ・リーグが松本航(西武)だった。シーズン終了が見えてきたいま、大ブレイクした村上の成績を褒め称え、松本にも新人王の可能性があるという。
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昨年一軍バッテリーコーチとして1年間一緒にやってほとんど見る機会はありませんでしたが、ヤクルトの村上宗隆選手の予想以上の活躍はうれしい限りです。対戦を重ねてきた中で他球団から相当な対策を練られ、シーズン途中に執拗なインコース攻めで打てなくなった時期もありましたが、それを乗り越えてのホームラン36本、打点96は立派。
打率は2割台前半と低いですが、今オフになぜ低打率だったのかストイックに突き詰められるので、来年はもっといい成績を残せると思います。末恐ろしい男ですよ。
パ・リーグは、西武の松本航投手が最右翼、対抗としてソフトバンクの甲斐野央投手、楽天の辰己涼介外野手を予想しましたが、3人とも突き抜けた感じがないですよね。12勝のソフトバンクの高橋礼投手が有力ですけど、西武の松本投手があと1勝を重ねて8勝すると、票が割れて面白くなるような気がします。
甲斐野投手は28HPと数字こそあげていますが、シーズン当初の新人無失点記録樹立(13試合)の活躍から後半にかけて尻つぼみになってしまった感じがします。記者投票なので、どうしても印象が大事で、後半に目立ったほうがイメージが良いに決まってます。そういうことも加味すると、ソフトバンクの高橋投手が本命、対抗に西武の松本投手になると思います。
※数字は9月25日終了時点
●取材・文/松永多佳倫
※週刊ポスト2019年10月11日号