9月24日、巨人が5年ぶりのリーグ優勝を決めた3日後に、阿部慎之助(40)の引退が一斉に報じられた。今シーズンはベンチを温めることが多かったものの、打率2割9分9厘、6本塁打。“代打の切り札”としてチームの信頼は厚かった。それでも引退を選んだため、阿部の「コーチ入閣」が確実視されている。その後の「監督就任」もあり得るだろう。
するとますます遠ざかるのが、多くの巨人ファンが熱望してきた「松井秀喜監督」だ。巨人担当記者が言う。
「以前から巨人内では、松井秀喜氏(45)に原監督のもとで監督修業をさせたいというプランもあった。しかし松井氏は首を縦に振らなかったようです。まだ幼い子供の教育のためにも、アメリカに拠点を置き続けたい意向があるとも聞きます。
原監督は、“自分の野球哲学を後進に教え込みたい”という気持ちが強いだけに、長く師弟関係がある阿部が次期監督レースで大きくリードしたのは間違いないでしょう。復帰1年目で優勝も果たしたことで原監督の影響力はますます強くなっている。阿部より年上の『松井監督』が実現する可能性は低くなったと見られています」
とはいえ、松井氏が「指導者の道」を捨てたわけではないようだ。
「ヤンキースのGM特別アドバイザーとして、傘下の2A、3Aのマイナー選手への打撃指導を続けている。指導力への評価は高く、ヤンキースで正式にコーチとなる可能性もある」(在米スポーツジャーナリスト)
松井氏が再びまとうユニフォームは、ピンストライプが先かもしれない。
※週刊ポスト2019年10月11日号