「ヌードは着衣のひとつ」と公言する写真家・七菜乃(なななの)にとっては、全裸女性の集団も、ごく自然な光景なのかもしれない。
ヌードモデルとしてセルフポートレートを撮影していた七菜乃が、女性たちのヌードを撮り始めたのは2015年。撮る側も撮られる側も共有できる「楽しさ」に目覚め、「20歳以上の女体をお持ちの方」をSNSで募っては数十人のモデルを集める撮影会を続けてきた。
本誌グラビア企画でも昨年、都内スタジオや銭湯で計48人による撮影会を開き、デジタル写真集として発売すると大ヒットを記録。この夏、新たに都内の日本家屋および関東近郊の洋館で計46人を撮り下ろした。
撮影会に参加した20代女性は、
「女性なら誰しも自分の体にコンプレックスを感じているものですが、七菜乃さんはどんな体でも『かわいい!』『きれい!』と肯定してくれるから、このままでいいんだと自信が持てるんです」
と被写体の心情を明かした。
海外でも高く評価されている七菜乃のヌード作品は、男性写真家が撮るヌードとは一線を画している。しかし、男性もその美しさにきっと魅せられるはずだ。
【プロフィール】なななの/女体愛好家、写真家。ヌード写真の被写体を中心としてモデルを務める一方、自らカメラを持ってセルフポートレートや他の女体を撮影する。『七菜乃 写真作品集 My Aesthetic Feeling』(芸術新聞社)、週刊ポストデジタル写真集第1弾『写真家・七菜乃 女体48人ヌード撮影会』も好評発売中。デジタル写真集『写真家・七菜乃 女体46人ヌード撮影会PART2』は各電子書店で好評発売中。
※週刊ポスト2019年10月11日号