ライフ

マラソン大会が一斉値上げした理由 市民ランナーに冬の時代

高倍率な人気レースの出走料が次々と…(写真/時事通信フォト)

 2020年の東京オリンピックのマラソン代表を決めるMGC(マラソングランドチャンピオンシップ)を皮切りに、今年も本格的なマラソンシーズンがスタートした。オリンピックとほぼ同じコースを走る東京マラソン(2020年3月)の抽選結果も発表され、今回も11倍超の高倍率。他にも多くの市民マラソンも申し込み時期を迎え、市民ランナーは今シーズンどこを走ろうかと、思いを巡らせている。

 そんななか、今年は全国で同時多発的に新たな事態が発生し、市民ランナーの悩みの種となっている。スポーツライターが語る。

「2007年に東京マラソンが陸連公認の市民向けのフルマラソン大会となったのをきっかけに、奈良マラソン(2010年)、京都マラソン(2012年)など、全国の大都市に次々市民マラソン大会が発足した。世界遺産を背景に記念撮影をしながら走れる、レース中の給食やレース後にご当地グルメも楽しめると、主催者側も参加者側もWinWinのスポーツになったことで市民のマラソン熱が高まってきました。

 しかし、今年、人気レースが一斉に参加費の値上げを発表したのです。昨年1万800円だった東京マラソンが今シーズンは1万6200円へと5400円も値上げされ、ノーベル賞受賞者の山中伸弥教授お気に入りの京都マラソンも3000円アップ(1万2000円→1万5000円)、九州屈指の高速コースとして市民ランナーに人気の北九州マラソンの2100円アップ(1万円→1万2100円)など、全国の多くの有名大会で、軒並み2~3割ほど上がりました」

 値上げされたのは、ランナー憧れの人気大会ばかり。他にも神戸マラソン(900円アップ)や奈良マラソン(1800円アップ)などで、値上げが発表されている。ある市民ランナーは「年に2~3回、旅行を兼ねてレースに出るのが趣味。毎年シューズを1足は履きつぶすほど。値上げによる出場費用の負担増がちょうど同じくらい。シューズを買うか、レース出場を減らすか、そんなことを考えなければいけないなんて……」と嘆く。

関連記事

トピックス

田村瑠奈被告(右)と父の修被告
「ハイターで指紋は消せる?」田村瑠奈被告(30)の父が公判で語った「漂白剤の使い道」【ススキノ首切断事件裁判】
週刊ポスト
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
暴力団幹部たちが熱心に取り組む若見えの工夫 ネイルサロンに通い、にんにく注射も 「プラセンタ注射はみんな打ってる」
NEWSポストセブン
10月には10年ぶりとなるオリジナルアルバム『Precious Days』をリリースした竹内まりや
《結婚42周年》竹内まりや、夫・山下達郎とのあまりにも深い絆 「結婚は今世で12回目」夫婦の結びつきは“魂レベル”
女性セブン
騒動の発端となっているイギリス人女性(SNSより)
「父親と息子の両方と…」「タダで行為できます」で世界を騒がすイギリス人女性(25)の生い立ち 過激配信をサポートする元夫の存在
NEWSポストセブン
宇宙飛行士で京都大学大学院総合生存学館(思修館)特定教授の土井隆雄氏
《アポロ11号月面着陸から55年》宇宙飛行士・土井隆雄さんが語る、人類が再び月を目指す意義 「地球の外に活動領域を広げていくことは、人類の進歩にとって必然」
週刊ポスト
九州場所
九州場所「溜席の着物美人」の次は「浴衣地ワンピース女性」が続々 「四股名の入った服は応援タオル代わりになる」と桟敷で他にも2人が着用していた
NEWSポストセブン
初のフレンチコースの販売を開始した「ガスト」
《ガスト初のフレンチコースを販売》匿名の現役スタッフが明かした現場の混乱「やることは増えたが、時給は変わらず…」「土日の混雑が心配」
NEWSポストセブン
希代の名優として親しまれた西田敏行さん
《故郷・福島に埋葬してほしい》西田敏行さん、体に埋め込んでいた金属だらけだった遺骨 満身創痍でも堅忍して追求し続けた俳優業
女性セブン
佐々木朗希のメジャーでの活躍は待ち遠しいが……(時事通信フォト)
【ロッテファンの怒りに球団が回答】佐々木朗希のポスティング発表翌日の“自動課金”物議を醸す「ファンクラブ継続更新締め切り」騒動にどう答えるか
NEWSポストセブン
越前谷真将(まさよし)容疑者(49)
《“顔面ヘビタトゥー男”がコンビニ強盗》「割と優しい」「穏やかな人」近隣住民が明かした容疑者の素顔、朝の挨拶は「おあようございあす」
NEWSポストセブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン