暖房をつけると、窓に結露が発生し、水滴がしたたり落ちる──秋冬によく目にする光景だが、実はこれが健康被害の原因になるという。
『「病気にならない家」6つのルール』(KKベストセラーズ刊)の著者で、住環境アドバイザーの上郡清政氏が説明する。
「外気との温度差で窓に結露が発生すると、ダニやカビの増殖を促します。ダニの糞や死骸、カビ菌を含むハウスダストは、肺炎やアレルギーを引き起こす原因になる」
“家のつくり”が何らかの病気や怪我のリスクにつながることは多い。「家は人生の約6割を過ごす場所」(上郡氏)と言われるだけに、健康のためにはその環境を見直すことが大切だ。大規模なリフォームはできなくとも、ホームセンターなどで手軽に購入できる資材やグッズを使って対策できる。
【×=日差しが入る「大きな窓」 ○=「結露吸水シート」を貼る】
大きな窓は日光をたくさん取り入れられる一方で、これからの季節は結露を発生させやすい。
「特に北東向きの窓は要注意です。北向きの窓は日が当たらず冷えやすいので、結露が生じやすいだけでなく、乾燥しにくいのでカビが繁殖しやすい。
二重窓や断熱窓にリフォームすれば回避できますが、簡単に対策できるのは『結露吸水シート』を貼ることです。定期的に取り替えることでカビ防止になります。また、『断熱カーテン』に替えるだけでも結露を防げます」(上郡氏)