国内

皇室最大の式典「即位の礼」、その流れと平成との違い

即位の礼・「即位礼正殿の儀」で万歳三唱する海部俊樹首相(当時。写真/時事通信フォト)

 令和元年が幕を開け、5か月が経った。10月22日午後1時、天皇陛下が即位を国内外に宣明する「即位礼正殿の儀」が、皇居・宮殿で最も格式の高い「松の間」で執り行なわれる。

「即位礼正殿の儀が終わると、11月には即位後初めて国家国民の安寧と五穀豊穣などを感謝、祈念される大嘗祭が行なわれます。これらは7世紀の天武・持統朝から、御代替わりの際の重要な儀式として踏襲されてきたものです」(皇室ジャーナリスト・山下晋司氏)

 当日は、黄櫨染御袍(こうろぜんのごほう)という束帯をまとった天皇陛下が、玉座を意味する高御座(たかみくら)へ、十二単姿の皇后陛下が御帳台(みちょうだい)に上られる。陛下による即位のおことばの後、安倍首相がお祝いの寿詞(よごと)を述べて万歳三唱し、参列者が唱和する。

 令和の即位礼は、平成と異なる点も見られる。最も大きな違いは、両陛下お出ましの経路変更だ。

「平成のときは、参列者が直接お姿を拝見できるように、天皇皇后は中庭側廊下を通って松の間に入室されました。

 今回は松の間の側扉から入室され、高御座と御帳台にお上りになります。京都で行なわれた昭和天皇のときの形に戻した訳ですが、帳が開いたときに初めて天皇皇后のお姿が現われるというのが、本来の形なのです」(山下氏)

 190以上の国や国際機関の代表、約2500人が参列する予定だ。会場内には大小のモニターが複数設置され、離れた位置からでも御姿を見られるという。

 この日の両陛下は忙しい。午前9時(予定)に即位礼当日賢所大前の儀と即位礼当日皇霊殿奉告の儀があり、午後1時の即位礼正殿の儀が終わると、午後3時半から祝賀パレード「祝賀御列の儀」が始まる。夜7時20分からは参列者を招いて「饗宴の儀」を開催。祝宴はこの日を含めて、10月25日、29日、31日の計4回開かれる。

「即位礼正殿の儀」を終え、退出される美智子皇后(当時。写真/時事通信フォト)

※週刊ポスト2019年10月18・25日号

関連記事

トピックス

広末涼子容疑者(時事通信フォト)と事故現場
広末涼子、「勾留が長引く」可能性 取り調べ中に興奮状態で「自傷ほのめかす発言があった」との情報も 捜査関係者は「釈放でリスクも」と懸念
NEWSポストセブン
男性キャディの不倫相手のひとりとして報じられた川崎春花(時事通信フォト)
“トリプルボギー不倫”川崎春花がついに「5週連続欠場」ツアーの広報担当「ブライトナー業務」の去就にも注目集まる「就任インタビュー撮影には不参加」
NEWSポストセブン
女優の広末涼子容疑者が傷害容疑で現行犯逮捕された
〈不倫騒動後の復帰主演映画の撮影中だった〉広末涼子が事故直前に撮影現場で浴びせていた「罵声」 関係者が証言
NEWSポストセブン
筑波大の入学式に臨まれる悠仁さま(時事通信フォト)
【筑波大入学の悠仁さま】通学ルートの高速道路下に「八潮市道路陥没」下水道管が通っていた 専門家の見解は
NEWSポストセブン
広末涼子容疑者(時事通信フォト)と事故現場
《事故前にも奇行》広末涼子容疑者、同乗した“自称マネージャー”が運転しなかった謎…奈良からおよそ約450キロの道のり「撮影の帰り道だった可能性」
NEWSポストセブン
長浜簡易裁判所。書記官はなぜ遺体を遺棄したのか
【冷凍女性死体遺棄】「怖い雰囲気で近寄りがたくて…」容疑者3人の“薄気味悪い共通点”と“生活感が残った民家”「奥さんはずっと見ていない気がする」【滋賀・大津市】
NEWSポストセブン
坂本勇人(左)を阿部慎之助監督は今後どう起用していくのか
《年俸5億円の代打要員・守備固めはいらない…》巨人・坂本勇人「不調の原因」はどこにあるのか 阿部監督に迫られる「坂本を使わない」の決断
週刊ポスト
女優の広末涼子容疑者(44)が現行犯逮捕された
「『キャー!!』って尋常じゃない声が断続的に続いて…」事故直前、サービスエリアに響いた謎の奇声 “不思議な行動”が次々と発覚、薬物検査も実施へ 【広末涼子逮捕】
NEWSポストセブン
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
《中山美穂さん死後4カ月》辻仁成が元妻の誕生日に投稿していた「38文字」の想い…最後の“ワイルド恋人”が今も背負う「彼女の名前」
NEWSポストセブン
再再婚が噂される鳥羽氏(右)
《芸能活動自粛の広末涼子》鳥羽周作シェフが水面下で進めていた「新たな生活」 1月に運営会社の代表取締役に復帰も…事故に無言つらぬく現在
NEWSポストセブン
山口組分裂抗争が終結に向けて大きく動いた。写真は「山口組新報」最新号に掲載された司忍組長
「うっすら笑みを浮かべる司忍組長」山口組分裂抗争“終結宣言”の前に…六代目山口組が機関紙「創立110周年」をお祝いで大幅リニューアル「歴代組長をカラー写真に」「金ピカ装丁」の“狙い”
NEWSポストセブン
中居正広氏と報告書に記載のあったホテルの「間取り」
中居正広氏と「タレントU」が女性アナらと4人で過ごした“38万円スイートルーム”は「男女2人きりになりやすいチョイス」
NEWSポストセブン