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大相撲の意識改革 稽古場からスコップや竹刀が消えた部屋も

千賀ノ浦部屋では問題が立て続けに発生(時事通信フォト)

 付け人への暴力を理由に十両・貴ノ富士が相撲協会から自主引退を促されている問題で、大相撲の世界では相変わらず「暴力」と「イジメ」が繰り返されているのだというイメージが強まったことだろう。だが、最近ではかなり意識が変わってきた面もあるという。

「相撲部屋の新弟子といえば、稽古で痛めつけられ、ちゃんこは残り汁で白飯をかきこむだけで、24時間ずっと兄弟子の“パシリ”に徹する生活だったが、だいぶ状況は変わっている」

 そう話すのは古参力士のひとりだ。

 2017年に横綱・日馬富士(当時)が酒席でモンゴル出身の後輩力士・貴ノ岩をカラオケのリモコンなどで殴る事件が発覚して引退。2007年に時津風部屋で起きた新弟子への集団暴行死事件などから変わらない「角界と暴力」の問題に世間から非難が殺到した。

「その結果、親方も問題が発覚すると減給などの処分を免れないから、うちの部屋では最近、“怒るな”“叩くな”“イジメるな”としつこくいわれる。時津風部屋の事件以降は稽古場からスコップや竹刀が消えたが、いまはさらに新弟子を腫れ物に触るように扱い、むしろ中堅の力士が雑用に走り回っているくらい」(同前)

※週刊ポスト2019年10月18・25日号

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