離れて暮らす子や孫よりも、身近な友人が多ければ幸せに過ごせるかと言えば、そうでもない。
『下流老人と幸福老人』などの著書がある三浦展氏の調査によると、1人暮らしの男性の場合、趣味・教養・スポーツ関連の友人が「0人」「1~2人」「3~5人」と増えるごとに、「幸せ」と回答した割合は37%→41%→54%と上がっていくが、「6人以上」になると19%とガクンと下がる。近所の友人の数で見ると、「1~2人」が50%と幸福度が最も高かった。
「男性は同じ趣味の友人が増えすぎると“俺のほうがすごい”“あいつのやり方はダメだ”などと喧嘩になりがちです。女性の場合は友人の数が増えるほど幸福度が上がっている。男性は競争意識や攻撃性が強すぎるのかもしれません」(三浦氏)
さらに、高齢者男性の場合、学生時代からの友人の存在は幸福度に影響するが、今の職場の友人の有無は影響しないという。年を取ってから友人関係を増やそうとすると、幸せよりも人付き合いのストレスを感じる機会を増やしかねない。
※週刊ポスト2019年10月11日号