ベージュの七分丈パンツに黒のTシャツ、ハットを目深にかぶった男性がスマホを手に歩いている。ふと足を止めると、スマホの画面を指でタッチ。再び歩きだしたと思ったら、またスマホを眺めて立ち止まる──。
暑さの残る9月中旬の午後10時過ぎ、中村倫也(32才)はゲームアプリ『ドラゴンクエストウォーク』をひとりで約2時間楽しんでいた。
昨年の連続テレビ小説『半分、青い。』(NHK)でヒロインの初恋相手・朝井正人役でブレークした中村は、今年の夏ドラマ『凪のお暇』(TBS系)で天性の人たらし・ゴンを好演。最終回を迎えると、“ゴンロス”の女性が続出した。
中村は高校1年生の時にスカウトされ芸能界デビューしたが、有名作品に出演しても朝ドラで有名になるまでは「知る人ぞ知る」存在だった。今年32才にしてエランドール賞新人賞を受賞した遅咲きだが、その分経験が豊富ゆえ、さまざまな役を演じられる“カメレオン俳優”とも呼ばれている。
来年公開の主演映画『水曜日が消えた』では、1人の人間の内側で曜日ごとに入れ替わって暮らす7人の“自分”を演じる。1人7役の難しい役どころで、中村にしか演じきれないとの声もあるという。
今や超のつく売れっ子の中村だが、私生活は意外と質素だ。