民放各局のアナウンサー起用事情に異変が起きている。入社1年目の新人アナが看板番組に相次いで抜擢されているのだ。いったいなぜか? コラムニストでテレビ解説者の木村隆志さんが解説する。
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9月30日、朝の情報番組『グッとラック!』(TBS系)がスタートしました。同番組の目玉は落語家・立川志らくさんのMC起用ですが、同等に注目を集めているのが、アシスタントに大抜てきされた新人の若林有子アナ。『グッとラック!』は各局がしのぎを削る平日8時台の情報番組だけに期待の大きさがうかがえますが、ネット上には早くも「フレッシュでいい」「ただ立っているだけ」などのさまざまな声が飛び交っています。
平日8時台と言えば、今年4月『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日系)に退社した宇賀なつみアナの後任として新人の斎藤ちはるアナが大抜てきされました。入社式当日の4月1日にいきなり生出演したことで話題を集めましたが、今秋からは局を越えた同期対決となるだけに、何かと比較されるでしょう。
夜のゴールデンタイムに目を向けると、8月に『モヤモヤさまぁ~ず』(テレビ東京系)の4代目アシスタントとして、新人の田中瞳アナを大抜てき。大江麻理子アナや狩野恵里アナら看板アナの後任であり、本人はプロデューサーから「賭けで選んだ」と言われているそうです。
同じテレビ東京では、今月13日の放送から『THEカラオケ★バトル』のMCに新人の森香澄アナを大抜てき。これは先輩の繁田美貴アナが産休に入るための人事ですが、在宅率の高い日曜ゴールデンタイムの番組であり、思い切った起用と言えます。
メインキャスト以外でも、4月5日から『報道ステーション』(テレビ朝日系)の気象情報担当に下村彩里アナ、今月2日から『めざましテレビ』(フジテレビ系)のフィールドキャスター(水・木曜)に藤本万梨乃アナ、3日から『ZIP!』(日本テレビ系)のSHOWBIZキャスター(木・金曜)に杉原凛アナと、いずれも新人を起用。また、TBSの篠原梨菜アナは『東大王』(TBS系)の解答者として複数回出演するなど、活躍の場が多岐に渡っています。
しかし、若手の女性アナウンサーをタレントのように扱うと、世間の反感を招きやすい上に、毎年恒例の「好きな女性アナウンサーランキング」では30代以上の中堅・ベテランが大半を占める中、なぜ新人の大抜てきが続いているのでしょうか?
◆入社前から撮影現場に慣れた新人アナ