多くの日本人が悩まされている「腰痛」。特に、座ったままでのデスクワークが多い人にとっては、日々の生活を脅かす、困った症状の代表的存在だ。
また、厚生労働省の調査(2016年「国民生活基礎調査」)によれば、女性が悩む症状の第1位が「肩こり」で、第2位が「腰痛」だった。
しかし、そんな腰痛だが、何が原因であるかをしっかり見極めることができないと、治療することも難しい。正しい診療科を受診しないと、症状の原因がわからず、いつまで経っても治らず、時間も治療費も無駄になってしまうということも多い。
また、単なる疲れで腰が痛いだけだと思って放置してしまうこともあるはずだ。しかし、実は大きな病気だという可能性もある。
腰痛で通院すべきかどうかを見分ける要素として重要なのは「1か月」という期間だという。総合診療医で亀谷診療所院長の亀谷学さんはこう話す。
「1か月以上続くうえ、夜、寝ている時に痛む場合は要注意です。特に50才以上で過去にがんにかかったことがあり、心当たりのない体重減少があれば、がんの骨転移を疑ってください。
また、70才以上でステロイド薬をのんでいれば、脊椎圧迫骨折の可能性があります。特に体を動かすと強く痛む腰痛は、整形外科へ行ってください」
また、子宮筋腫や子宮内膜症など婦人科系の病気も、ひどい生理痛と腰痛が併発するケースが多い。腰痛と同時に、ほかの体の不調がなかったか、痛みがいつから始まったものかをきちんとメモしておくことが重要だろう。
※女性セブン2019年10月24日号