流行シーズンを控え、ワクチンが品薄になる予想も出ているインフルエンザだが、その予防接種がかえって感染するリスクを高めているという報告がある。2011年、オランダのエラスムス・メディカルセンターで行なわれた研究だ。
平均6歳のワクチン未接種の子供27人と、毎年インフルエンザワクチンを接種する子供14人を比較したところ、未接種のグループのほうが摂取したグループよりも免疫力が強かったとの結果が出た。医療経済ジャーナリストの室井一辰氏が話す。
「今年の8月には米ロチェスター大学メディカルセンターも、インフルエンザワクチンが連続投与により効きにくくなる可能性を報告している。インフルエンザワクチンは『賛否両論』あるのが現状です」
少なくとも“ワクチンを打ったから安心”と思い込んで、手洗いやうがいなどの予防策を疎かにすることだけは避けたほうがよいだろう。
※週刊ポスト2019年10月18・25日号