10月17日、2019年のプロ野球ドラフト会議が行なわれ、最大の目玉である佐々木朗希(大船渡高・投手)は4球団競合の末にロッテ、奥川恭伸(星稜高・投手)は3球団競合の末にヤクルトが交渉権を獲得した。
今年も、ドラフト当日に朝刊スポーツ紙6紙に各球団の1位、外れ1位指名予想が掲載された。この予想は1年間の取材の成果を見せつける絶好の機会となる。
各紙はどのくらい当てられたのだろうか。
今年は西武、ロッテ、日本ハム、広島、中日、ヤクルトの6球団が指名選手を事前に公表。実際のドラフト会議でも、宣言通りの指名をした。
そんな状況もあり、各スポーツ紙の1位指名で予想が分かれたのは楽天とDeNAの2球団のみ。楽天1位に5紙が石川昂弥(東邦高・内野手)を挙げる中、サンスポは佐々木朗希の指名を当てた。DeNA1位には5紙が森下暢仁(明治大・投手)、報知のみ奥川恭伸を予想したが、6紙全て外れた。また、各紙ともソフトバンクとオリックスの1位予想は佐々木朗希だったが、両球団とも石川昂弥を指名した。
6紙の12球団の1位予想は、のべ72選手中49選手が当たり、正解率6割8分1厘となった。各紙の1位、外れ1位指名予想の的中数を挙げると、以下のようになる。
的中数11:日刊スポーツ
的中数10:スポーツ報知、サンケイスポーツ
的中数9:スポーツニッポン、東京中日スポーツ、デイリースポーツ
日刊スポーツは阪神の外れ1位である西純矢(創志学園高・投手)、巨人の外れ1位である宮川哲(東芝・投手。抽選の末、西武が交渉権獲得)を的中させ、取材力の高さを見せつけた。阪神の西指名はタイガース贔屓で知られるデイリーも予想できず、唯一日刊だけが当てた格好だ。巨人の宮川指名を当てたのは日刊と読売系列の報知の2紙だけだった。
“取材力”を明確な数字で表すことは難しい。その中で、ドラフト予想的中率は1つの判断材料になる。今年は日刊スポーツに軍配が上がった。