日々の調理の中で当たり前だと思ってやっている食材に関する“習慣”が実は間違っていたということも少なくない。そこに気づかず習慣を続けていると、おいしい料理が出来上がらないだけでなく、食中毒になってしまう可能性もある…。そこで、実は間違っている食材に関する習慣を紹介する。
◆「鶏肉などは調理前に水で洗う」はNG
鶏肉などに血がついていると洗う人もいるが、肉を洗うのはNG行為と管理栄養士の篠原絵里佳さんは言う。
「理由は3つ。1つめは洗うと旨みが流れ出す。2つめは水っぽくなる。3つめが肉を洗った時に飛び散った水に菌が含まれていて不衛生である、ということです」
肉に多いカンピロバクターなどの菌は、中心温度75℃で1分加熱すれば死滅する。日本の精肉は衛生管理がしっかりしており、そのまま調理してOKだ。
◆「冷凍パンは解凍してから焼く」はNG
パンを冷凍するケースは多いが、これを焼く際、事前に解凍してしまっていないだろうか?
「冷凍パンは、解凍すると水分を失うので、解凍せずそのままトースターで焼くのがおすすめです。凍った表面の水分が蒸発し、表面はサクサク、中はしっとり仕上がります」(篠原さん)
冷凍のまま焼けば、手早くおいしく仕上がる。
◆「ごぼうはアク抜きする」はNG
調理時に油抜きやアク抜きは必要なのか?
「油揚げの油は酸化していることが多いので油抜きをした方がいいのですが、ごぼうやなすのアクはポリフェノールの一種。つまり、野菜のアクは栄養成分であることも多いので捨てるのはもったいないですね」(篠原さん)
※女性セブン2019年10月31日号