新天皇の即位を広く宣言する「即位礼」が10月22日に迫った。13時からは国内外の代表者を招待し即位を盛大に披露する「即位礼正殿の儀」が行われ、15時半からは国民の直接即位をお披露目する祝賀パレード「祝賀御列の儀」が行われる予定だったが、こちらは台風19号の被害を考慮して来月10日に延期されることとなった。
当初の予定では祝賀パレードの後、両陛下は衣装を着替えて、19時20分から「饗宴の儀」に臨まれる予定だった。饗宴の儀をもって、この日の一連の儀式は終了だ。皇室の歴史に詳しい、京都産業大学名誉教授の所功さんが話す。
「『饗宴の儀』とは、儀式が一段落して、200近い国々から招いた賓客や国内の代表者たちをお食事や舞楽でもてなす晴れやかな祝宴です。4回に分けて行われ、天皇陛下のおことばや、内閣総理大臣のお祝いの言葉などが予定されています」
饗宴の儀は22日だけでなく、25日、29日、31日の4日間の計4回開かれる。平成の時は、昼と夜に4日間開催し、計7回行われたが、両陛下が「過酷な日程だった」と振り返られたことから、今回は雅子さまの体調も考慮して1日1回の計4回に変更され、内容も簡素化された。招待客も平成の時の2900人から2600人と大幅に絞られる見通しだ。皇室研究者の高森明勅(あきのり)さんが話す。
「前回はすべて着席だったのが、今回は立食形式も含まれるようになりました。時間が短縮された方が雅子さまのご負担が減りますし、参列者との距離感もより近づくのではないでしょうか」
饗宴の儀でもっとも注目すべきポイントは何か。
「ふるまわれる料理は正式発表されていませんが、宮中晩餐会では原則、フランス料理がふるまわれます。しかし、平成の饗宴の儀では、あまりに出席者が多すぎたため和食での提供になりました。
料理は国内招待者用と外国元首用とメニューが異なるため、その点にも注目したい」(皇室担当記者)
高森さんもポイントを話す。