スポーツ

金田正一さん、400勝は一度も自慢せず298敗365完投誇った

原監督との1枚

 プロ野球の国鉄、巨人で前人未到の400勝を挙げ、本誌・週刊ポストの「誌上総監督」としてご活躍いただいた金田正一さんが、10月6日に逝去されました(享年86)。その死を悼み、カネやん担当30年の記者・鵜飼克郎氏が、感謝の言葉を綴る。

 * * *
「他人様から言われなくても、わかっとる。大きなお世話だよ。ワッハハハ」

 今年の夏、プロ野球史上最高の選手を選ぶ企画で金田さんが堂々の1位になったことを伝えると、こんな答えが返ってきた。そして、少し遅れて照れ笑いを浮かべた。

 不世出の400勝投手。だが私は金田さんの現役時代を知らない。漫画『巨人の星』で星飛雄馬に大リーグボールを編み出すよう進言した人、というイメージだった。ただそんな私にも、金田さんが400勝を自慢したことは一度もない。誇るのは決まって、298敗と365完投だった。

「巨人に打ちのめされ、マウンドに崩れ落ちるワシの姿を見るために、ファンは球場に足を運ぶんだ。(貧打の)国鉄は相手を0点に抑えないと勝てない。だからワシが投げるしかない。マウンドにグローブを叩きつけ、ベンチで椅子を蹴り上げるなど、悪役に徹しながら最後まで投げたよ」

 と、任されたマウンドを最後まで守ることに誇りを持っていた。とにかく全てが豪快だった。スピードガンのない時代に何キロ出ていたか聞くと「180キロは出ていた」と答え、私が戸惑う様子を見るとこう続けた。

関連記事

トピックス

不倫報道の渦中にいる永野芽郁
《私が撮られてしまい…》永野芽郁がドラマ『キャスター』打ち上げで“自虐スピーチ”、自ら会場を和ませる一幕も【田中圭との不倫報道】
NEWSポストセブン
(SNSより)
「誰かが私を殺そうとしているかも…」SNS配信中に女性インフルエンサー撃たれる、性別を理由に殺害する“フェミサイド事件”か【メキシコ・ライバー殺害事件】
NEWSポストセブン
電撃引退を発表した西内まりや(時事通信)
電撃引退の西内まりや、直前の「地上波復帰CMオファー」も断っていた…「身内のトラブル」で身を引いた「強烈な覚悟」
NEWSポストセブン
女性2人組によるYouTubeチャンネル「びっちちゃん。」
《2人組YouTuber「びっちちゃん。」インタビュー》経験人数800人超え&100人超えでも“病まない”ワケ「依存心がないのって、たぶん自分のことが好きだから」
NEWSポストセブン
悠仁さまの大学進学で複雑な心境の紀子さま(撮影/JMPA)
悠仁さま、大学進学で変化する“親子の距離” 秋篠宮ご夫妻は筑波大学入学式を欠席、「9月の成年式を節目に子離れしなくては…」紀子さまは複雑な心境か
女性セブン
品川区にある碑文谷一家本部。ドアの側に掲示スペースがある
有名ヤクザ組織が再び“義憤文”「ストーカーを撲滅する覚悟」張り出した理由を直撃すると… 半年前には「闇バイト強盗に断固たる処置」で話題に
NEWSポストセブン
現在は5人がそれぞれの道を歩んでいる(撮影/小澤正朗)
《再集結で再注目》CHA-CHAが男性アイドル史に残した“もうひとつの伝説”「お笑いができるアイドル」の先駆者だった
NEWSポストセブン
『THE SECOND』総合演出の日置祐貴氏(撮影/山口京和)
【漫才賞レースTHE SECOND】第3回大会はフジテレビ問題の逆境で「開催中止の可能性もゼロではないと思っていた」 番組の総合演出が語る苦悩と番組への思い
NEWSポストセブン
永野芽郁の不倫騒動の行方は…
《『キャスター』打ち上げ、永野芽郁が参加》写真と動画撮影NGの厳戒態勢 田中圭との不倫騒動のなかで“決め込んだ覚悟”見せる
NEWSポストセブン
電撃の芸能界引退を発表した西内まりや(時事通信)
《西内まりやが電撃引退》身内にトラブルが発覚…モデルを務める姉のSNSに“不穏な異変”「一緒に映っている写真が…」
NEWSポストセブン
入院された上皇さまの付き添いをする美智子さま(2024年3月、長野県軽井沢町。撮影/JMPA)
美智子さま、入院された上皇さまのために連日300分近い長時間の付き添い 並大抵ではない“支える”という一念、雅子さまへと受け継がれる“一途な愛”
女性セブン
交際が伝えられていた元乃木坂46・白石麻衣(32)とtimelesz・菊池風磨(30)
《“結婚は5年封印”受け入れる献身》白石麻衣、菊池風磨の自宅マンションに「黒ずくめ変装」の通い愛、「子供好き」な本人が胸に秘めた思い
NEWSポストセブン