国内

即位の礼で話題の「天皇晴れ」 昭和天皇も晴れ男だった

窓からは陽光が差し込んでいた(「即位礼正殿の儀」が行われた皇居・宮殿の「松の間」。時事通信フォト)

窓からは陽光が差し込んでいた(「即位礼正殿の儀」が行われた皇居・宮殿の「松の間」。時事通信フォト)

 10月22日13時から行われた「即位礼正殿の儀」。それまで大雨が降っていたが、天皇陛下がお出ましになる直前、晴れ間が急に訪れて光が差した。SNSでは「即位礼正殿の儀が始まったら晴れたぞ!」「太陽神とも言われる天照大神の力だ」「感動」などと驚きの声が広がり、虹がかかった写真も数多く投稿された。

 台風の影響で前日から「大雨」の予報が出て、実際に朝から大雨だった。午前11時過ぎには、宮内庁が、雨のために儀式の内容を変更することを決定。屋根のない中庭に配置される装束姿の宮内庁職員をおよそ3分の1に減らし、屋根のある場所に配置することが報じられた。

 そうした中での、急な晴れ間。即位礼正殿の儀が始まった時間の雨雲レーダーを見ると、ちょうど大きな雲が東京周辺から北東に向かったところだった。

 今回、ネット上では「天皇晴れ」というワードが駆け巡ったが、この言葉は、実は昭和天皇が“究極の晴れ男”と言われた当時にもよく使われた。

 例えば、昭和46年(1971年)に昭和天皇がヨーロッパを訪問された時。ご出発直前には台風の接近で大雨が予想され、出発できるかどうかが危ぶまれていたが、当日は一転して晴天となったという。さらにイギリス訪問中は霧の街として有名なロンドンで、滞在している数日にわたって珍しく晴れた日が続いた。

 また、昭和50年(1975年)の訪米でも、ご訪問前のニューヨークやワシントンは1週間ほど大雨が降り続いて道路が寸断されるほどだったのに、昭和天皇がご出発すると晴れ間が広がり、到着時には陽光が降り注いだ──。これらは一例で、昭和天皇の“晴れ男”エピソードは枚挙にいとまがない。

 ちなみに、「即位後朝見の儀」が行われた今年の5月1日は低気圧や前線の影響で全国的に雨が降っていたから、もちろん天皇陛下が「いつも晴れをもたらす」わけではない。

 適度な雨と日照が、我々に天の恵みをもたらす。被災地では台風15号、台風19号の傷はまだ癒えていないが、「令和」では大きな天災が起こらず、安寧の時代になるよう願いたい。

「即位礼正殿の儀」に合わせて打ち鳴らされた陸上自衛隊の礼砲(時事通信フォト)

「即位礼正殿の儀」に合わせて打ち鳴らされた陸上自衛隊の礼砲(時事通信フォト)

関連記事

トピックス

憔悴した様子の永野芽郁
《憔悴の近影》永野芽郁、頬がこけ、目元を腫らして…移動時には“厳戒態勢”「事務所車までダッシュ」【田中圭との不倫報道】
NEWSポストセブン
現行犯逮捕された戸田容疑者と、血痕が残っていた犯行直後の現場(左・時事通信社)
【東大前駅・無差別殺人未遂】「この辺りはみんなエリート。ご近所の親は大学教授、子供は旧帝大…」“教育虐待”訴える戸田佳孝容疑者(43)が育った“インテリ住宅街”
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
【エッセイ連載再開】元フジテレビアナ・渡邊渚さんが綴る近況「目に見えない恐怖と戦う日々」「夢と現実の区別がつかなくなる」
NEWSポストセブン
大阪・関西万博を訪問された愛子さま(2025年5月8日、撮影/JMPA)
《初の万博ご視察》愛子さま、親しみやすさとフォーマルをミックスしたホワイトコーデ
NEWSポストセブン
『続・続・最後から二番目の恋』が放送中
ドラマ『続・続・最後から二番目の恋』も大好評 いつまでのその言動に注目が集まる小泉今日子のカッコよさ
女性セブン
事務所独立と妊娠を発表した中川翔子。
【独占・中川翔子】妊娠・独立発表後初インタビュー 今の本音を直撃! そして“整形疑惑”も出た「最近やめた2つのこと」
NEWSポストセブン
名物企画ENT座談会を開催(左から中畑清氏、江本孟紀氏、達川光男氏/撮影=山崎力夫)
【江本孟紀氏×中畑清氏×達川光男氏】解説者3人が阿部巨人の課題を指摘「マー君は二軍で当然」「二軍の年俸が10億円」「マルティネスは明らかに練習不足」
週刊ポスト
田中圭
《田中圭が永野芽郁を招き入れた“別宅”》奥さんや子どもに迷惑かけられない…深酒後は元タレント妻に配慮して自宅回避の“家庭事情”
NEWSポストセブン
ニセコアンヌプリは世界的なスキー場のある山としても知られている(時事通信フォト)
《じわじわ広がる中国バブル崩壊》建設費用踏み倒し、訪日観光客大量キャンセルに「泣くしかない」人たち「日本の話なんかどうでもいいと言われて唖然とした」
NEWSポストセブン
ラッパーとして活動する時期も(YouTubeより。現在は削除済み)
《川崎ストーカー死体遺棄事件》警察の対応に高まる批判 Googleマップに「臨港クズ警察署」、署の前で抗議の声があがり、機動隊が待機する事態に
NEWSポストセブン
北海道札幌市にある建設会社「花井組」SNSでは社長が従業員に暴力を振るう動画が拡散されている(HPより、現在は削除済み)
《暴力動画拡散の花井組》 上半身裸で入れ墨を見せつけ、アウトロー漫画のLINEスタンプ…元従業員が明かした「ヤクザに強烈な憧れがある」 加害社長の素顔
NEWSポストセブン
趣里と父親である水谷豊
《趣里が結婚発表へ》父の水谷豊は“一切干渉しない”スタンス、愛情溢れる娘と設立した「新会社」の存在
NEWSポストセブン