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日本シリーズ3試合連続で1ケタ視聴率、業界に衝撃走る

全試合1ケタ視聴率もあり得る?(巨人・原辰徳監督とソフトバンク・工藤公康監督。写真:時事通信フォト)

 まさかの3戦連続、視聴率1ケタを記録してしまった。10月22日、日本テレビ系で放送された巨人対ソフトバンクの日本シリーズ第3戦の視聴率は9.7%(ビデオリサーチ調べ/関東地区。以下同)に終わった。初戦8.4%、2戦目7.3%と今シリーズは1度も2ケタを記録していない。日本シリーズのナイター中継が始まった1994年以降、巨人戦は全て視聴率2ケタを叩き出していただけに、業界への衝撃は大きい。テレビ局関係者が話す。

「初戦の19日は裏番組のラグビーW杯準々決勝ニュージーランド対アイルランドが16.5%を取っており、出鼻を挫かれました。そして、第2戦は同時間帯にラグビーW杯の日本対南アフリカ戦がNHKで放送され、41.9%という驚異的な数字を叩き出したため、さらに下がった。過去のシリーズでも3戦目は下がる傾向にある。今年は1、2戦が低かったので相対的に上がっただけで、やはり1、2戦目の数字が低いと3戦目からはあまり期待できないようです」(以下同)

 それでも、特に強力な裏番組がなかった3戦目の1ケタは特に驚いたという。

「2戦目はラグビーの日本戦があったので、日本シリーズが1ケタでもやむを得ないと考えられていました。しかし、3戦目はTBSが19時台『この差って何ですか?』11.6%、20時台『教えてもらう前と後』12.5%、21時台『マツコの知らない世界』11.9%と日本シリーズの数字を上回った。フジテレビも、21時台のドラマ『まだ結婚できない男』は10.0%でした。テレビ朝日は19時からの『林修の今でしょ!講座』の3時間スペシャルで11.0%を取りました」

 野球中継は18時から22時過ぎまで長丁場の放送だったとはいえ、他局のレギュラー番組に負けたことになる。

「実は、初戦も2戦目もラグビー中継だけでなく、他局のバラエティ番組よりも低かった。ここまで数字が下がって、民放の同時間帯で3位以下になってしまうと、テレビ局にとって日本シリーズ中継の旨みは全くない。各局とも、シーズン中に地上波で何試合か野球中継するのは、日本シリーズの放映権を獲得するため、という側面がある。もし全て1ケタで終われば、テレビ局も地上波のプロ野球中継、日本シリーズ中継を考え直さなければならない時期に来ていると思います」

 日本シリーズのナイター中継が始まった1994年以降、全戦視聴率1ケタに終わったことはない。

「2010年のロッテ対中日は1、2、5戦目の中継がなく、3戦目が6.8%、4戦目が9.7%でしたが、6戦目は18.9%、7戦目は20.6%まで上がりました。巨人がここから反撃してもつれていけば、この数字を超えることもあるでしょうが、はたしてどうなるか……」

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