国内

小池百合子氏vs橋本聖子氏の謀略戦 マラソン札幌開催の次は

急転直下の変更だった(AFP=時事)

 急転直下で札幌への「移転」がIOCから発表された東京五輪のマラソン開催地。開幕まで300日を切ったタイミングでの発表は、小池百合子・東京都知事をはじめ、多くの人には唐突な印象を与えた。しかし、橋本聖子・五輪担当相にとっては突然ではなかった。開催地変更の内幕を探ると、「1年後」を見据えた“2人の女政治家の闘い”の構図が浮かび上がってきた。

◆「小池には知らせるな」

 オリンピックの最終日に行なわれる男子マラソンは「五輪の花」と呼ばれる。その花形競技のマラソンと競歩の開催地変更が国際オリンピック連盟(IOC)から通告されると、「マラソンがない東京五輪なんて、東京の五輪じゃない」(元キャスターの木村太郎氏)という声があがった。

 それでもIOCのバッハ会長は「札幌に移すことを決めた」と発言し、開催地変更は既成事実化しつつある。明暗を分けたのは2人の女性政治家だ。

 IOCから“事後通告”を受けた小池百合子・都知事は「東京は最後に知らされたんじゃないか。まさに青天の霹靂だ」と地団駄を踏み、東京からマラソンを奪い取った形の“道産子大臣”橋本聖子・五輪担当相は“してやったり”とばかりにこう凱歌を上げた。

「北海道がさらに大きな舞台となっていくのは非常に喜ばしい」

 地元の北海道で開催したい聖子と東京開催を譲れない百合子──“重量級”の女性政治家2人のバトルの緒戦は橋本氏の“完勝”に見える。

関連記事

トピックス

“令和の小泉劇場”が始まった
小泉進次郎農相、父・純一郎氏の郵政民営化を彷彿とさせる手腕 農水族や農協という抵抗勢力と対立しながら国民にアピール、石破内閣のコメ無策を批判していた野党を蚊帳の外に
週刊ポスト
緻密な計画で爆弾を郵送、
《結婚から5日後の惨劇》元校長が“結婚祝い”に爆弾を郵送し新郎が死亡 仰天の動機は「校長の座を奪われたことへの恨み」 インドで起きた凶悪事件で判決
NEWSポストセブン
6月2日、新たに殺人と殺人未遂容疑がかけられた八田與一容疑者(28)
《別府ひき逃げ》重要指名手配犯・八田與一容疑者の親族が“沈黙の10秒間”の後に語ったこと…死亡した大学生の親は「私たちの戦いは終わりません」とコメント
NEWSポストセブン
「最後のインタビュー」に応じた西内まりや(時事通信)
【独占インタビュー】西内まりや(31)が語った“電撃引退の理由”と“事務所退所の真相”「この仕事をしてきてよかったと、最後に思えました」
NEWSポストセブン
伊勢ヶ濱部屋に転籍した元白鵬・宮城野親方
【元横綱・白鵬が退職後に目指す世界戦略】「ドラフト会議がない新弟子スカウト」で築いたパイプを活かす構想か 大の里、伯桜鵬、尊富士も出場経験ある「白鵬杯」の行方は
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問される佳子さま(2025年6月4日、撮影/JMPA)
《ブラジルへ公式訪問》佳子さま、ギリシャ訪問でもお召しになったコーラルピンクのスーツで出発 “お気に入り”はすっきり見せるフェミニンな一着
NEWSポストセブン
「日本人ポップスターとの子供がいる」との報道もあったイーロン・マスク氏(時事通信フォト)
イーロン・マスク氏に「日本人ポップスターとの子供がいる」報道も相手が公表しない理由 “口止め料”として「巨額の養育費が支払われている」との情報も
週刊ポスト
中居の女性トラブルで窮地に追いやられているフジテレビ(右・時事通信フォト)
《会社の暗部が暴露される…》フジテレビが恐れる処分された編成幹部B氏の“暴走” 「法廷での言葉」にも懸念
NEWSポストセブン
渡邊渚さんが性暴力問題について思いの丈を綴った(撮影/西條彰仁)
《渡邊渚さん独占手記》性暴力問題について思いの丈を綴る「被害者は永遠に救われることのない地獄を彷徨い続ける」
週刊ポスト
 6月3日に亡くなった「ミスタープロ野球」こと長嶋茂雄さん(時事通信フォト)
【追悼・長嶋茂雄さん】交際40日で婚約の“超スピード婚”も「ミスターらしい」 多くの国民が支持した「日本人が憧れる家族像」としての長嶋家 
女性セブン
母・佳代さんと小室圭さん
《眞子さん出産》“一卵性母子”と呼ばれた小室圭さんの母・佳代さんが「初孫を抱く日」 知人は「ふたりは一定の距離を保って接している」
NEWSポストセブン
違法薬物を所持したとして不動産投資会社「レーサム」の創業者で元会長の田中剛容疑者と職業不詳・奥本美穂容疑者(32)が逮捕された(左・Instagramより)
《レーサム創業者が“薬物付け性パーティー”で逮捕》沈黙を破った奥本美穂容疑者が〈今世終了港区BBA〉〈留置所最高〉自虐ネタでインフルエンサー化
NEWSポストセブン