人生にリスクはつきものだが、コンサートに行けなくなった、旅行先が雨…などの“小さな困った”に対応する保険は、これまでほぼなかった。ところが最近、これらをピンポイントでカバーするミニ保険(少額短期保険)が続々登場し、急成長している。かゆいところに手が届く、ミニ保険の背景と実態を調べた。
保険は持病や障害があると加入困難なのが一般的だが、ミニ保険ではこれを可能にする商品も登場している。
『ぜんちの安心保険』(ぜんち共済)
代表例がこの保険だ。ファイナンシャルプランナーの畠中雅子さんはこう言う。
「ぜんち共済は、全国知的障害者共済会が前身で、日本で初めて知的障害者や発達障害者を対象に設立された少額短期保険会社です。たとえば、発達障害の子は事件に遭うと現場から動けず、警察に連行されてしまうケースもあるそうですが、そんな時にうまく説明できない彼らのもとに、弁護士が駆けつけて警察から連れ戻してくれるのも特徴ですね。ミニ保険らしい心意気を感じさせる保険の1つです」
【内容】
自閉症やアスペルガー症候群などの発達障害や知的障害がある人(うつ病等は除く)対象の、死亡・医療・個人賠償・権利擁護がセットの総合保険。東京海上日動の示談交渉サービス付き個人賠償責任補償最高5億円もセット。権利擁護費用保険は5人の顧問弁護士が被害事故に対応する。
【保険料】
満5~64才(一部74才)まで加入できる4プランあり。保険料は年齢性別問わず一律。おすすめプラン「新A-2」の場合、保険料は年2万3500円。疾病入院10日間・手術ありなら入院保険金7万円、一時金1万円、手術保険金2万円。権利擁護費用保険では弁護士への法律相談費用5万円、委任費用100万円、接見費用1万円までの実費を補償。
※女性セブン2019年11月7・14日号