「夫婦喧嘩は犬も食わない」というように、取るに足らないことが原因で勃発する夫婦の喧嘩は短期間で収束するもの。しかし近年、共働きの家庭も増え、普段の会話や意思疎通が満足にできていない夫婦にとっては、「それを言ったらおしまい」というNGワードが存在する。働く主婦の調査機関「しゅふJOB総合研究所」所長兼「ヒトラボ」編集長の川上敬太郎氏が、夫婦関係の満足度調査をもとにレポートする。
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夫婦間で生じた事件がニュースになると、「仲が良さそうだったのになぜ?」と近所の人がインタビューに答える姿が流されたりする。夫婦には夫婦にしかわからない世界がある。周囲からは幸せそうに見えていても実はそうではなかったり、あるいはその逆だったり……。
では、当事者である夫婦自身は、お互いのことがわかっているのだろうか? 実はこれも怪しい。
しゅふJOB総研が、仕事と家庭の両立を希望する“働く主婦層”605名に調査を行ったところ、夫婦関係の満足度は会話への満足度と比例する傾向にあることがわかった。
調査では、夫婦の“会話”に「満足」「やや満足」と回答したグループと、「不満」「やや不満」と回答したグループに分け、それぞれのグループが夫婦の“関係”に満足しているかを集計した。
その結果、夫婦の“会話”に「満足」「やや満足」と回答したグループのうち、夫婦の“関係”に「満足」「やや満足」と回答した比率は88.3%だった。
逆に、夫婦の“会話”に「不満」「やや不満」と回答したグループのうち、夫婦の“関係”に「満足」「やや満足」と回答した比率はわずか9.4%しかない。会話の満足度は、夫婦円満度を測るバロメーターだと言える。
調査のフリーコメントには、妻が夫から言われた「許せなかった一言」が多数寄せられた。中には耳を疑うような酷い言葉もある。
夫としては何の気なしに放った言葉だったり、売り言葉に買い言葉で、心にもなかったことを口走ってしまったケースもあるかもしれない。しかし言われた方にとっては一生忘れられない、許しがたい一言になっていることがある。ここにいくつか事例を紹介したい。
特に目についたテーマは6つ。夫には夫の言い分があるかもしれないが、今後の教訓として、妻たちから寄せられた「許せなかった一言」に耳を傾けていただきたい。読者の中には似たようなフレーズを発した記憶があり、それこそ耳の痛い男性も多いだろう。