芸能

増える“シャーロックドラマ”、人物名「もじり技」の妙

『シャーロック』に主演するディーン・フジオカ

 ディーン・フジオカが主演する月9『シャーロック』(フジテレビ系)が話題だが、“シャーロック”が登場するドラマはこれだけではない。それらの作品にはある特徴が…。コラムニストのペリー荻野さんが解説する。

 * * *
 そんなわけで月9ドラマ『シャーロック』は、フリーの犯罪専門コンサルタントの獅子雄(ディーン・フジオカ)が、精神科医の若宮(岩田剛典)とともに毎回、難事件に挑んでいる。先日放送された第五話では、感じ悪いパワハラ男(永井大)の部屋に致死量を超える大量の血痕が発見されたものの、死体はなし。死体が歩いた?などと騒がれる中、獅子雄は、関係者の家のゴミやインテリアをヒントに謎を解いた。

 獅子雄はマントのようなコートを着用し、バイオリンを奏で、ボクシングも大好き(第四話ではボクサーの失踪事件を捜査)というようにサー・アーサー・コナン・ドイルが生み出した元祖シャーロック・ホームズの嗜好を踏襲しているシーンも多い、元祖の相棒ジョン・H・ワトソンは元軍医で、若宮とはタイプは違うが、医学的知識があるのは共通していて、若宮は「あの包帯の巻き方は医療関係者のやり方」などとなかなかの観察力を見せたりする。元祖同様、シャーロックには女っ気もないようだ。ただし、さすがに受動喫煙に厳しい東京が舞台だけに元祖が愛してやまないパイプはなし。

 それにしても、近年、日本のドラマにはイメージも含めて“シャーロック”がよく出てくる。2016年、織田裕二が主演した『IQ246~華麗なる事件簿~』、昨年は世界で初めて女性コンビでドラマ化した竹内結子の『ミス・シャーロック』も話題に。そして、今回の月9ディーン版。そんな中、結構気になるのが、レギュラーメンバーの「名前」である。シャーロック・ホームズはもとより、ワトソン、スコットランドヤードのレストレード警部、宿敵モリアーティ教授など、元祖が生み出したキャラクターの名前をさまざまな形で織り込んでいる。

 たとえば織田裕二の場合、役名が法門寺沙羅駆(ほうもんじ・しゃらく)で、彼にこき使われる女性刑事が和藤奏子(土屋太鳳)。大悪のマリア・Tを演じたのは中谷美紀だった。また、竹内結子は、役名が通称シャーロックとそのまんま。彼女に振り回されていつも困惑しているのが橘和都(貫地谷しほり)で、呼び名は和都さん。おー、ワトソン。彼女らの横にいるのは、礼紋元太郎警部(滝藤賢一)で、怪しい男守谷(大谷亮平)も現れる。今回のディーン・フジオカは、フルネームが誉獅子雄。音はホームズ・シャーロックに近い? アルファベットのアナグラムになっていたりして?と思ったが、微妙になっていなかった…。

関連記事

トピックス

田中真一さんと真美子さん(左/リコーブラックラムズ東京の公式サイトより、右/レッドウェーブ公式サイトより)
《真美子さんとの約束》大谷翔平の義兄がラグビーチームを退団していた! 過去に大怪我も現役続行にこだわる「妹との共通点」
NEWSポストセブン
異物混入が発覚した来来亭(HP/Xより)
《「来来亭」の“ウジムシ混入ラーメン”動画が物議》本部が「他の客のラーメンへの混入」に公式回答「(動画の)お客様以外からのお問い合わせはございません」
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年6月4日、撮影/JMPA)
《追加生産決まる人気ぶり》佳子さまがブラジル訪問で神戸発ブランドのエレガントなワンピースをご着用 ブラジルとの“縁”を意識されたか
NEWSポストセブン
金スマ放送終了に伴いひとり農業生活も引退へ(常陸大宮市のX、TBS公式サイトより)
《金スマ『ひとり農業』ロケ地が耕作放棄地に…》名物ディレクター・ヘルムート氏が畑の所有者に「農地はお返しします」
NEWSポストセブン
異物混入が発覚した来来亭(HP/Xより)
《ラーメンを食べようとしたらウジ虫が…》「来来亭」の異物混入騒動、専門家は“ニクバエ”と推察「チャーシューなどの動物性食材に惹かれやすい」
NEWSポストセブン
「ONK座談会」2002年開催時(撮影/山崎力夫)
《追悼・長嶋茂雄さん》「ONK(王・長嶋・金田)座談会」を再録 長嶋一茂のヤクルト入りにカネやんが切り込む「なんで巨人は指名しなかったのよ。王、理由をいえ!」
週刊ポスト
タイ警察の取り調べを受ける日本人詐欺グループの男ら。2019年4月。この頃は日本への特殊詐欺海外拠点に関する報道は多かった(時事通信フォト)
海外の詐欺拠点で性的労働を強いられる日本人女性が多数存在か 詐欺グループの幹部逮捕で裏切りや報復などのトラブル続発し情報流出も
NEWSポストセブン
6月9日付けで「研音」所属となった俳優・宮野真守(41)。突然の発表はファンにとっても青天の霹靂だった(時事通信フォトより)
《電撃退団の舞台裏》「2029年までスケジュールが埋まっていた」声優・宮野真守が「研音」へ“スピード移籍”した背景と、研音俳優・福士蒼汰との“ただならぬ関係”
NEWSポストセブン
小室夫妻に立ちはだかる壁(時事通信フォト)
《眞子さん第一子出産》年収4000万円の小室圭さんも“カツカツ”に? NYで待ち受ける“高額子育てコスト”「保育施設の年間平均料金は約680万円」
週刊ポスト
6月9日、ご成婚記念日を迎えた天皇陛下と雅子さま(JMPA)
【6月9日はご成婚記念日】天皇陛下と雅子さま「32年の変わらぬ愛」公務でもプライベートでも“隣同士”、おふたりの軌跡を振り返る
女性セブン
(インスタグラムより)
「6時間で583人の男性と関係を持つ」企画…直後に入院した海外の20代女性インフルエンサー、莫大な収入と引き換えに不調を抱えながらも新たなチャレンジに意欲
NEWSポストセブン
清原和博氏は長嶋さんの逝去の翌日、都内のビル街にいた
《長嶋茂雄さん逝去》短パン・サンダル姿、ふくらはぎには…清原和博が翌日に見せた「寂しさを湛えた表情」 “肉体改造”などの批判を庇ったミスターからの「激励の言葉」
NEWSポストセブン