健康診断では心電図のチェックが必ず入ってくる。これも、命にかかわる心臓の疾患を見つけるうえでは不十分だという。秋津医院(総合内科)院長の秋津壽男医師はこう語る。
「心拍を記録する心電図検査では、そのリズムの乱れから『不整脈』を診断する。ただし、発作が起きているときしか見つけられないため、見逃してしまうケースが少なくありません。
同時にこの検査は、特徴的な波形がみられる『心筋梗塞』の兆候を見つける役割も担う。これについても、異常がみられて精密検査をしてみると実際には問題がない『偽陽性』であることが多い。心電図だけでは十分とはいえないのです」
秋津医師が受けている検査が、心電図にMRIを併用する「心臓MRI検査」だ。
「心臓の脈動を心電図に映しながら、同時にMRIで撮影した画像で心臓のどの血管が詰まっているかを調べられる検査。費用は自費で3万~4万円ほどです」(同前)
※週刊ポスト2019年11月8・15日号