国内

過保護な毒母の娘 「腹減ったら食事していい」がわからない

過保護すぎる“毒母”の影響に気付かないことも(写真/PIXTA)

 近頃、様々な映像作品などで題材にされることが多い“毒母”。2019年7月期放送のTBS系ドラマ『凪のお暇』では、黒木華演じる主人・大島凪を言葉でコントロールする母・夕(片平なぎさ)が登場する。一方で、2017年放送の日本テレビ系ドラマ『過保護のカホコ』には、高畑充希演じる主人公を徹底的に甘やかせる母親が登場した。

 東京都の石田久美さん(48才・仮名)は、“毒母”によって育てられていたことに、社会人になってから気づいたという。

「周囲からは箱入り娘に見えていたと思います。実は過保護な母があらゆるものを先回りし、私は正常に育っていなかったのです。食事にはじまり、着るもの、趣味、将来の夢、自分の性格、気持ちもすべて母が“設定”していました。

『もっと喜びたいわよね』『泣いたら恥ずかしいと思わなくちゃ』『あなたは甘えん坊なのよ』『猫より犬が好きよね』と、全部を決めつけて諭すんです。幼い頃からそれが当たり前だったので、自分の体調や感情すら自分で判断できなくなっていた。すべて受け身でした」(石田さん・以下同)

 交際する男性に対してもそうだったという。

「私のことを好きだというから、母みたいにしてくれるんだろうとだけ思っていて、私は相手を好きかどうかわかりませんでした。

 また、20代の頃、残業中に上司から“朝からずっと会社にいるのに、なんで食事をとらないの?”と言われて初めて、自分がおかしいことに気づいた。“指示されなくても、お腹がすいたら食事をしていい”というのが本当にわからなかったんです」

 過保護な母は、自分がいないと生きていけない“赤ちゃん”を手放したくないために、娘を“お人形”にしてしまう。満たされない承認欲求を娘で補おうとする『過保護のカホコ』の泉ママを彷彿とさせる。

※女性セブン2019年11月21日号

関連記事

トピックス

初めて沖縄を訪問される愛子さま(2025年3月、神奈川・横浜市。撮影/JMPA)
【愛子さま、6月に初めての沖縄訪問】両陛下と宿泊を伴う公務での地方訪問は初 上皇ご夫妻が大事にされた“沖縄へ寄り添う姿勢”を令和に継承 
女性セブン
中村七之助の熱愛が発覚
《結婚願望ナシの中村七之助がゴールイン》ナンバーワン元芸妓との入籍を決断した背景に“実母の終活”
NEWSポストセブン
松永拓也さん、真菜さん、莉子ちゃん。家族3人が笑顔で過ごしていた日々は戻らない。
【七回忌インタビュー】池袋暴走事故遺族・松永拓也さん。「3人で住んでいた部屋を改装し一歩ずつ」事故から6年経った現在地
NEWSポストセブン
大阪・関西万博で天皇皇后両陛下を出迎えた女優の藤原紀香(2025年4月、大阪府・大阪市。撮影/JMPA)
《天皇皇后両陛下を出迎え》藤原紀香、万博での白ワイドパンツ&着物スタイルで見せた「梨園の妻」としての凜とした姿 
NEWSポストセブン
ピーター・ナバロ大統領上級顧問の動向にも注目が集まる(Getty Images)
トランプ関税の理論的支柱・ナバロ上級顧問 「中国は不公正な貿易で世界の製造業を支配、その背後にはウォール街」という“シンプルな陰謀論”で支持を集める
週刊ポスト
“極度の肥満”であるマイケル・タンジ死刑囚のが執行された(米フロリダ州矯正局HPより)
《肥満を理由に死刑執行停止を要求》「骨付き豚肉、ベーコン、アイス…」ついに執行されたマイケル・タンジ死刑囚の“最期の晩餐”と“今際のことば”【米国で進む執行】
NEWSポストセブン
石川県の被災地で「沈金」をご体験された佳子さま(2025年4月、石川県・輪島市。撮影/JMPA)
《インナーの胸元にはフリルで”甘さ”も》佳子さま、色味を抑えたシックなパンツスーツで石川県の被災地で「沈金」をご体験 
NEWSポストセブン
何が彼女を変えてしまったのか(Getty Images)
【広末涼子の歯車を狂わせた“芸能界の欲”】心身ともに疲弊した早大進学騒動、本来の自分ではなかった優等生イメージ、26年連れ添った事務所との別れ…広末ひとりの問題だったのか
週刊ポスト
2023年1月に放送スタートした「ぽかぽか」(オフィシャルサイトより)
フジテレビ『ぽかぽか』人気アイドルの大阪万博ライブが「開催中止」 番組で毎日特集していたのに…“まさか”の事態に現場はショック
NEWSポストセブン
豊昇龍(撮影/JMPA)
師匠・立浪親方が語る横綱・豊昇龍「タトゥー男とどんちゃん騒ぎ」報道の真相 「相手が反社でないことは確認済み」「親しい後援者との二次会で感謝の気持ち示したのだろう」
NEWSポストセブン
「日本国際賞」の授賞式に出席された天皇皇后両陛下 (2025年4月、撮影/JMPA)
《精力的なご公務が続く》皇后雅子さまが見せられた晴れやかな笑顔 お気に入りカラーのブルーのドレスで華やかに
NEWSポストセブン
真美子さんと大谷(AP/アフロ、日刊スポーツ/アフロ)
《大谷翔平が見せる妻への気遣い》妊娠中の真美子さんが「ロングスカート」「ゆったりパンツ」を封印して取り入れた“新ファッション”
NEWSポストセブン