最近は髪が薄くなることを「ヘアロス」と呼ぶようだが、加齢によって髪は減り、日々見た目が変わっていく。「そんな現実を目の当たりにするのは精神的苦痛を伴う」と夫婦円満コンサルタントで『クオリティ・オブ・ライフ研究所』代表の中村はるみさんは言う。
「男性はハゲて当然とばかりに、『男なのにそんなこと気にしているの?』と軽視するのはNGです。男性にとっても、女性と同じく、薄毛は深刻な問題なのです。
また『かっこ悪い』『一緒に歩きたくない』などとわざと悪態をつくかたもいますが、冗談でもそんな言葉を口にすると、夫婦関係が悪化する原因となります」(中村さん・以下同)
今回、『女性セブン』のメルマガサイト「セブンズクラブ」で読者474人に夫の薄毛問題に関するアンケートを実施。そこには「けんかをした時に“うるさいこのハゲ!”と叫んでしまった」という意見も多かった。
「ふだんはそういった言葉は心にとどめていても、夫婦という遠慮のない関係の場合、けんかになると理性が吹っ飛びます。人間、カチンとくるとつい相手の弱点を責めてしまう傾向があります。“○○のくせに”という単語を言わないよう心がけるだけでも、暴言を吐き、相手を傷つける可能性は低くなるのです」
◆夫が前向きに治療や対策を検討していたら…
女性も薄毛の悩みはあるものの、男性より少し未来の話となる。しかし、40代以降ともなればシミ、しわ、たるみなど加齢による悩みは尽きない。
「女性のアンチエイジング対策は市民権を得ていますが、男性の育毛・増毛対策は、まだまだ贅沢品扱いで大きな隔たりがあります。それは不公平ですよね」
女性の肌と男性の髪は同じ。両方ともアンチエイジングだと理解すれば、夫はラクになれる。では、どうアプローチすればいいのだろうか。
「薄毛に悩んでいるなと思ったら、『気になるならやってみたら? やりくりなら任せて』と言ってあげてください。このような言い方をすれば、薄毛というコンプレックスが、お金の話にすり替わります」
自分に置き換えてみるとよくわかる。鏡を見て悩んでいる横で「年を取ったな」「シミやしわが増えるのは当たり前」と、夫やパートナーに嫌みを言われるより「手段があるなら解決すれば」と提案された方が、夫の愛情を感じるのではないだろうか。
※女性セブン2019年11月21日号